研究課題/領域番号 |
24792292
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
加美 由紀子 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (60552023)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | MRI |
研究概要 |
本年度は、まず、Arterial Spin Labeling (ASL)の撮像シーケンスを検討し、SNRの改善、定量性の向上など、ラベリング方法やラベリングと撮像開始までのdelay time などの最適化を行った。ASLの撮像法はpseudo-continuous ASL (pCASL)法を用いた。 ボランティア13名に対し、ガム咀嚼前後のpCASLデータを取得した。ASLの解析にはフリーソフトであるSPM8およびASLtbxを用いた。まず、control画像とlabel画像の位置を合わせ、次にPCASL画像と解剖画像の位置合わせを行った。さらに、pCASL画像からCBF mapを作成し、その後、集団解析のために、CBF mapに対してNormalize、Smoothingを行った。最後に、各個人のCerebral blood (CBF) mapを用いてpaired t 検定を行い、集団解析を行った。これらの結果から、ガム咀嚼後には、前頭葉、側頭葉、辺縁系などに有意な血流増加が認められた。 CBFの測定には、これまで、造影剤や放射性核種を使用する必要があったが、ASLを用いることで、非侵襲的にCBFを測定することができた。また、ASLの代表的な撮像法には、Continuous ASL (CASL) とPulsed ASL (PASL)があり、それぞれ、CASLの方がSNRはよいが、ラベル効果はPASLの方がよい、というように、長所・短所があった。今回、それらの利点をあわせ持つ、pCASLという新しい手法を用いてデータ取得、解析を行うことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ASLの撮像シーケンスや解析方法を検討し、実際に被験者を対象としてデータ取得・解析を行うことができた。本研究の大きな目標である、ASLのデータ取得および解析を行うことができたという点において、この研究は順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
本年度、ASLのデータ取得方法や解析方法をある程度確立することができたため、次年度は、これらの方法を詳細に検証するとともに、今回取得したデータの定量解析を進める。また、本年度は、ASLを用いて咀嚼に対する脳活動を調べたが、次年度はさらに摂食に関わる他の運動(刺激)に対する機能評価を進める予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
解析データが膨大にに増加することが予想されるため、解析するためのコンピュータやデータ保存のためのハードディスクを購入する予定である。また、被験者への謝金、研究結果を国内外で発表するための旅費に使用する予定である。
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