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2012 年度 実施状況報告書

ストレプトコッカス・オラーリスによる感染性心内膜炎発症メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 24792295
研究機関長崎大学

研究代表者

小西 郁理  長崎大学, 大学病院, 研究員 (00572380)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード歯学 / 口腔内常在細菌 / 感染性心内膜炎 / Streptococcus oralis / ゲノムシークエンス
研究概要

ヒト口腔内の常在菌であるStreptococcus oralisは、通常は病原性をほとんど持たないものの日和見感染により菌血症やそれに引き続いて起こる感染性心内膜炎を発症することで知られる。本研究では、感染性心内膜炎を引き起こしたS. oralisの臨床分離株(308株)を用い、そのゲノムを解析することで、感染性心内膜炎の発症メカニズムを解明する。現在細菌のゲノムデータベースにはS. oralisのゲノムに関するものが10菌株ほど登録されているが、1つのコンティグにまとめられているものはUo5株の1つだけである。
平成24年度は、まずS. oralis 308株のゲノムシークエンスを行うためにゲノムDNAを抽出し、これを用いて次世代シークエンサーIllumina Genome Analyzerにてドラフトシークエンスを決定した。得られたシークエンスデータをひとつの細菌ゲノム情報として統合するためにシークエンスアッセンブリーソフトウェアATGCを用いて処理し、約30コンティグにまで集約した。さらにこの情報を元にRoche 454 sequencing system GS FLX+を用いて解析し、9つのギャップが残るのみのところまでゲノムシークエンスの統合を行った。今後はその前後の配列からPCRプライマーを設計してPCRを行い、クローニングしてから、シークエンスを確定する予定である。
また、得られたシークエンスの結果をゲノムの比較解析ソフトGenome Matcher(赤:相同性高い←黄:相同性中間→青:相同性低い)を用いて、Uo5株と全ゲノム領域を比較すると通常同じ菌種での比較では相同性が高いため赤色で表示される領域が多いのだが、相同性が少し低いオレンジ色から黄色で示される領域が存在した。今後はアノテーション情報から感染性心内膜炎の発症に関わる因子を抽出する予定である。

現在までの達成度
現在までの達成度

3: やや遅れている

理由

S. oralis 308株のゲノムシークエンスは9つのギャップが残るのみのところまでコンティグの統合を行うことが出来たが、この9つのギャップには繰り返し構造などが含まれており、PCRやシークエシングにおけるプライマーのアニール部位が不確定になるため、シークエンスが困難となってしまった。今後はその前後の配列からPCRプライマーを設計し直し、これを用いて遺伝子の増幅を行い、これクローニングしてからデリーションを行うなどしてシークエンスを確定する必要がある。

今後の研究の推進方策

今後はギャップ領域の前後の配列からPCRプライマーを設計し直し、これを用いて遺伝子の増幅を行い、これクローニングしてからデリーションを行うなどの工夫をしてシークエンスを確定する必要がある。

次年度の研究費の使用計画

次年度の研究費については主に試薬など消耗品に使用する。

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公開日: 2014-07-24  

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