• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

再石灰化を促進する非齲蝕誘発性プラークの開発

研究課題

研究課題/領域番号 24792301
研究機関北海道医療大学

研究代表者

福田 敦史  北海道医療大学, 歯学部, 助教 (10453276)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード唾液 / 無機イオン / 口腔細菌 / フッ化物洗口
研究実績の概要

Streptococcus mutans などの細菌が存在するプラークはう蝕の原因とされ、う蝕予防としてプラークコントロールが行われているが、プラークを完全に除去することは不可能である。一方でプラークはエナメル質の再石灰化に必要なCa、P、Fをはじめとするミネラルの貯蔵庫の役割も果たしている。したがって、プラークの組成をS. mutansなどのう蝕原性菌を減らし、Ca、P、Fなどが豊富なプラークにすれば、う蝕予防に極めて有効であると考えられる。
昨年度、成人から上下顎前歯部唇・舌側面、臼歯部頬・舌側面の計8か所から採取したプラークのS. mutansとStreptococcus sobrinusの比率を比較したところ、S. mutansにおいて下顎臼歯部頬側面が最も高く、下顎前歯部舌側面が最も低かったことを明らかにした。プラークの組成には唾液の影響を大いに受けることから、フッ化物洗口実施有無による唾液因子の影響について検討した。フッ化物洗口を実施しているグループとフッ化物洗口を実施していないグループで3歳児から3年間安静時唾液を採取できた小児の唾液流量、pH、緩衝能、Mutans streptococci数、無機イオン濃度を測定し、経年的変化を調べた。その結果、フッ化物洗口を実施しているグループの方が唾液中Ca濃度は有意に低かった。その要因としてCaF2などの結合型Caが多く形成された結果,遊離型Caが減少したと推察された。緩衝能はフッ化物洗口を実施しているグループにおいて有意に経年的に高くなることが明らかとなった。Mutans streptococci数は5歳児においては、フッ化物洗口実施しているグループの方が低い傾向が認められた。継続的なフッ化物洗口は唾液因子に影響を与えたことから、う蝕予防効果のあるプラークの開発が期待できることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Effects of Fluoride Mouth Rinsing on Salivary Factors in Children2015

    • 著者名/発表者名
      A. Fukuda, M. Hirose, Y. Murata, Y. Fujita, A. Takahashi, K. Murata, S.Sakakibara, S. Yahata, M. Saitoh
    • 学会等名
      2015 IADR/AADR/CADR General Session
    • 発表場所
      Hynes Convention Center, Boston, Mass., USA
    • 年月日
      2015-03-12 – 2015-05-15
  • [学会発表] フッ化物洗口の実施有無が小児唾液因子に与える影響2014

    • 著者名/発表者名
      福田敦史、広瀬弥奈、村田幸枝、八幡祥子
    • 学会等名
      第63回 日本口腔衛生学会総会
    • 発表場所
      熊本市国際交流会館(熊本市)
    • 年月日
      2014-05-29 – 2014-05-31

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi