研究課題/領域番号 |
24792305
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
萬屋 礼子 昭和大学, 歯学部, 助教 (30384340)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 双生児 / ゲノム / エピゲノム / 先天異常 / 環境要因 |
研究実績の概要 |
矯正歯科治療を要する先天異常のうち、唇顎口蓋裂の一卵性双生児(裂児・非裂児ペア)を対象にゲノム・エピゲノムの網羅的解析を行い、双子間でのCNVやDNAメチル化発現の差異の有無・領域の特定、さらにはこの発現差異を認める遺伝子、すなわち双子間の障害差異要因を探求することで、唇顎口蓋裂の発生原因探索を行っている。 昨年度、卵性診断を行い一卵性双生児であることを確認し、電気泳動による方法およびQ-DNA定量による方法により、検体の品質評価を行った。その後、全ゲノムSNPジェノタイピングを行い、SNPおよびCNVコピー数の異常(欠失、Copy-neutral LOH、増幅)を口蓋裂の原因遺伝子といわれている既知のものについて検出・解析を行った。同結果を一卵性双生児間比較を行った結果、唇顎口蓋裂児に、非罹患児にない特徴が若干みられた。 本年度は同結果を詳細に解析した結果、有意差を示すことはできないとの結果を得た。そのため、今後は解析対象を基地既知のものだけでなく網羅的い行うことで、新たな遺伝子へのアプローチを行う予定である。さらに、両児ともに唇顎口蓋裂である一卵性双生児を対象に加え、一卵性で同じ口蓋裂という発現形を持っている中で同解析を行い、罹患同士の中でもCNVコピー数の差等、傾向の有無の存在について検討したいと考えている。まずは新たに参加していただく患児とその保護者への説明を行い、同意を得たうえで、卵性診断を行う準備を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成25年度に行った下記解析結果を、本年度はさらに詳細に解析しあ結果、有意差はみられないとなった。 1.卵性診断 2.双子間差異を呈するCNV領域の同定実験 3.関連遺伝子近傍のCNV選定 そのため、裂児・非裂児のペアのほかに、裂児・裂児のペアである一卵性双生児を解析対象に加え、双生児間比較を多角的に行う必要性がでたため、期間を延期する必要があることから、やや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今後、一卵性確認後、CNV差異の有無の確認、そして、裂児・非裂児ペア、裂児・裂児ペア間比較も行い、唇顎口蓋裂発生原因を探求する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成25年度に行った卵性診断・双子間差異を呈するCNV領域の同定実験 ・関連遺伝子近傍のCNV選定解析結果を、本年度はさらに詳細に解析しあ結果、有意差はみられないとなった。そのため、裂児・非裂児のペアのほかに、裂児・裂児のペアである一卵性双生児を解析対象に加え、双生児間比較を多角的に行う必要性がでたため。
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次年度使用額の使用計画 |
対象に加えた裂児・裂児ペアの卵性確認後、CNV差異の有無の確認、そして、裂児・非裂児ペア、裂児・裂児ペア間比較も行い、唇顎口蓋裂発生原因を探求する予定である。
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