Muenke症候群は線維芽細胞成長因子レセプター3(FGFR3P250R)で、常染色体優位な活性化突然変異に起因しさまざまな頭蓋および顔面の奇形を引き起こすことが知られている。 我々は、FgfR3P244R変異しているマウスを用い顎関節(TMJ)の発達と成長に影響を及ぼすか調べた。In situ hybridization法の結果から野生型マウスのFgfR3はchondroprogenitorsと成熟した軟骨細胞で発現が認められ、またIndian hedgehog(Ihh)レセプターと転写目標Patched 1(Ptch1)も軟骨細胞で発現することを示した。 FgfR3P244R変異体において、下顎頭の軟骨成長板の成長は不規則で、In situ hybridization法よりIhhの発現、chondroprogenitors におけるH4C、II、X型コラーゲンの発現は減少した。また骨梁構造の形成は抑制され、骨吸収活性の増加を認めた。 FGF2/FGF9にて処理されたビーズを野生型下顎頭に移殖したEdU細胞増殖活性の実験ではPtch1とPTHrPの発現が下顎頭軟骨表層とchondroprogenitor細胞層において減少した。 TMJの関節の関節窩の成長、発育の発育不全を認めた。 FgfR3P244RはIhhシグナリングと軟骨内骨化を制御に関与する。 FGFとIhhシグナリング間におけるバランスはTMJの成長のために重要な要因である。
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