本研究では歯石中のリン酸カルシウム結晶がマクロファージや好中球においてNLRP3インフラマソームを介したIL-1β産生に関与するかどうか検討した。野生型マクロファージをLPSで感作後に乾熱処理した歯石で刺激すると培地上清にIL-1βの産生がみられたが、NLRP3欠損マクロファージにおいてはIL-1βはほとんど産生されなかった。LPS感作後の野生型マクロファージにおけるIL-1βの産生は、カスパーゼ1阻害剤の添加により有意に抑制された。同様にヒトPMNをLPS感作後に乾熱処理した歯石で刺激するとIL-1βを産生した。また、このIL-1β産生は、カスパーゼ1阻害剤の添加により抑制された。
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