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2012 年度 実施状況報告書

歯周炎とPorphyromonas gingivalis抗体:酵素抗原法の応用

研究課題

研究課題/領域番号 24792344
研究機関藤田保健衛生大学

研究代表者

柘植 信哉  藤田保健衛生大学, 医学部, その他 (30469035)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード酵素抗原法 / AlphaScreen / コムギ無細胞蛋白質合成系 / 抗体産生細胞 / Porphyromonas gingivalis
研究概要

初年度として、歯周炎の診断を受けた患者20例から歯周炎歯肉組織、静脈血5ml、コントロールとして乳児口腔粘膜組織、静脈血5ml(3例)を採取した。次にコムギ無細胞蛋白質合成系を利用し、Porphyromonas gingivalis菌(以下Pg)由来 ビオチン化抗原Ag53、Arg-pro、Arg-hgp、Lys-pro、Lys-hgpの5種類、コントロールとしてStreptococcus mutans由来のSpaP蛋白を作製した。
AlphaScreen法において、いずれかのPg抗原に対する抗体が血清では60%(12/20)、組織抽出液では85%(17/20)に検出された。歯根嚢胞での陽性率(血清20%(2/10)、組織抽出液33%(2/6)と比較すると、明らかに高率に検出されており、歯周病とPgとの関連を強
く示唆する結果と考えられる。酵素抗原法においても、歯周病歯肉病変の85%(17/20)で抗Pg抗体産生細胞が検出され、歯根嚢胞における陽性率25%(2/8)よりも明らかに高率であった。これらの結果は、歯周病の歯肉における炎症反応において、Pgが強く関与することを示唆している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度に計画した試料の採取、標識抗原の作製、酵素抗原法の実施、 AlphaScreen法の実施した。計画どおりに進展している。

今後の研究の推進方策

2年目は下記の実験を行う予定である。
1.酵素抗原法でPg由来ビオチン化蛋白に対して陽性を示した細胞が、形質細胞であることを確認するため、Pg抗原および抗CD138抗体による蛍光二重染色を実施する。
2.各Pg抗原が反応する形質細胞から産生される抗体の特異性を検証するため、免疫吸収試験を実施する。

次年度の研究費の使用計画

次年度の研究費および翌年度に申請する研究費は、以下の用途に使用する予定である。
PCRによる転写鋳型調製の迅速化のため、備品としてT100サーマルサイクラーを購入予定である。
その他、酵素抗原法試薬、AlphaScreen用試薬などの消耗品購入にあてるほか、研究成果発表、論文投稿料などに利用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 酵素抗原法の技術開発:歯根嚢胞の病変局所で産生される抗体の解析2012

    • 著者名/発表者名
      水谷泰嘉、柘植信哉、塩竈和也、稲田健一、堤 寬
    • 学会等名
      第31回分子病理学研究会・恵那シンポジウム
    • 発表場所
      岐阜県恵那市
    • 年月日
      20120721-20120722

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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