Insulin-like growth factor I(IGF-I)の抜歯窩への影響を調べるために、下顎第一臼歯を抜去したラットモデルを用いて、IGF-Iまたは生理食塩水を持続投与した実験群と対照群をマイクロCTにて比較検討した。 抜歯窩の新生骨量は実験群が対照群と比較して有意に増加していた。抜歯後の頬側の歯槽骨の吸収は抜歯1週後からIGF-I投与中止後にかけて、舌側の歯槽骨の吸収は抜歯2週後から投与中止後にかけて、実験群が有意に低い値となった。以上の結果より、IGF-I持続投与は抜歯窩の新生骨量を増加させること、抜歯後の歯槽骨吸収を抑制することが示唆された。
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