成長期における肥満や糖尿病が益々増加し、軟食やファストフードといった食生活の質的低下は益々深刻な社会問題となってきている。しかしながら、食生活と全身的な代謝障害を繋ぐメカニズムを明らかとした研究は未だ認められない。本研究では、マウスに粉末食あるいは固形食を与え、離乳後から6ヶ月齢まで長期飼育を行い、食習慣の質的低下が,咀嚼筋から産生されるマイオカインを介して、成長期における肝臓を中心とした糖代謝機能の発達を障害することを明らかとし,発達期における適切な食習慣が肝機能の発達を介して個体の成長発育の重要な環境因子となることを明らかとした。
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