本研究の目的は、(1)看護師の真の離職理由、(2)離職と心理社会的要因や個人要因との因果関係、離職意向や就業継続意向と実際の離職行動との因果関係を、地域経済特性を考慮し、明らかにすることである。質的調査より離職者の真の離職理由について、看護管理者および看護職教育担当者と離職者自身との認識に相違があることが明らかとなった。2013、2014年に実施した量的調査より、組織での就業継続意向および職業継続意向には職務満足感や職業コミットメント、精神健康が影響することが示された。組織での就業継続意向に対してのみ都市の規模が影響する可能性が示されたが、地域経済特性も加味した包括的な解析は今後実施する。
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