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2013 年度 実施状況報告書

看護師の感情規則の構築要因の明確化と感情労働による精神的負担感への援助方法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 24792389
研究機関福井大学

研究代表者

北野 華奈恵  福井大学, 医学部, 助教 (60509298)

キーワード感情規則 / 感情労働 / 精神的負担感 / 看護師
研究概要

本研究は、看護師の感情労働および、その基盤となる看護師が持つ感情規則と精神的負担感との関係性の明確化、加えて感情規則の構築要因を明らかにし、その調査結果をもとに看護師の感情労働からくる精神的負担感の軽減に繋がる援助方法を検討することである。援助方法を見出すことは離職の歯止めや看護の質の向上に繋がると考える。
平成25年度は、現在までの研究成果発表として、日本看護研究学会第26回近畿・北陸地方会学術集会にて「看護師が抱く精神的負担感の状況および感情と対処方法」の演題で発表した。加えて、インタビューにて抽出された看護師が持つ感情規則の構築要因に関して明らかになった内容を第15回日本看護医療学会学術集会にて「看護師の感情労働の基盤となる感情規則の構成要素」の演題で発表した。その際、発表に対する質疑応答等を通し、看護師の感情規則への精神的負担について意見交換を行った。それによって、臨床の看護師の感情労働の多様さや精神的負担による疲労の蓄積を確認する機会となった。それにより感情労働に対する評価、教育や援助の重要性が再認識され、この研究によって感情労働の啓蒙や具体的な援助方法の提供が意義あるものであることが確認された。
また、現在、インタビューにて抽出した感情規則のサブカテゴリーに加え、感情労働に関する文献や著書から感情規則と考えられる文章を抜き出し、感情規則を測定する尺度の原案を作成した。作成の際には、臨床経験年数が豊富な看護師8名と看護系大学教員5名にCVIの測定、プレテストを実施し内容妥当性の確認を行った。基準関連妥当性の尺度も検討し、最終的に感情規則測定尺度の質問紙を作成し、看護師約700名に調査実施中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成25年度は、学術集会にて前年度の成果発表を行うとともに、感情規則の程度を測定する尺度(案)の作成をし、現在アンケート調査中でありおおむね順調に進んでいる。それとともに、精神的負担感を測定する尺度も決定し感情規則の構築要因の検討も進んでいる。

今後の研究の推進方策

感情規則の測定尺度(案)の調査が終了次第、尺度の信頼性妥当性の検討を行う。信頼性妥当性が得られたことを確認し次第、その感情規則の測定尺度と精神的負担感測定尺度、および感情規則を構築する要因をもとに質問紙を作成し、調査を実施する予定である。調査終了後、その結果を分析し、研究目的である感情規則と感情労働からくる精神的負担感に対する援助方法を検討する予定である。

次年度の研究費の使用計画

アンケート調査を実施しているが、今年度実施の回数と人数が予定より少なく、次年度に持ち越しているため、そこにかかる印刷代や用紙・封筒代、郵送代、謝金などの費用が少なくなったため。また、意見交換や成果発表を目的とした学術集会への参加が予定より少なかったためと考える。
次年度は、今年度に予定していたアンケート調査の残りを実施する。そこにかかる消耗品としてアンケートに必要な用紙・封筒代、郵送代、印刷代、インクカートリッジ、感光体、アンケートの整理に必要なファイルの購入等に使用する。人件費・謝金として、アンケートのデータ入力等の調査補助者への謝金に使用する。
最終年度であるため、成果報告の発表として、各学術集会への参加費として使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 看護師の感情労働の基盤となる感情規則の構成要素

    • 著者名/発表者名
      北野華奈恵
    • 学会等名
      第15回日本看護医療学会学術集会
    • 発表場所
      名古屋大学医学部基礎研究棟

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公開日: 2015-05-28  

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