乳がん手術後の片側上肢リンパ浮腫の患者において、MRで確認された水貯留部位と皮膚性状として皮膚粘弾性との関連性を検討した。被験者は7名であった。MR(STIR画像)では、水(自由水)の貯留は前腕の特に尺側に多く認められた。この部位においては、水貯留が少なかった橈側に比較して、皮膚粘弾性が低くなった。皮膚粘弾性とは、皮膚のハリや硬さ、弾力といった自覚症状に関連しており、治療の評価としても使用できることが期待される。また、リンパ浮腫のスキンケアにおいて、前腕尺側への特別なケアを必要とすることが考えられるため、引き続き、被験者数を増やし皮膚の特徴を検証する必要があると考えている。
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