研究課題/領域番号 |
24792395
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
吉永 砂織 宮崎大学, 医学部, 助教 (50560596)
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キーワード | 筋電図 / 画像解析 / 身体活動評価 / 看護技術 |
研究概要 |
前年度からの課題とされていた肩甲帯筋群の安定的な電位の導出が可能となった。本年度は、これまで運動負荷に伴う特異的な筋電位が観察されていた事を受け、被験者の特異性について検討を行った。主観的評価として、頸肩部の自覚症状の有無やその位置について質問紙調査を実施し筋活動との関連性を検討したところ、日常的に頸肩部に何らかの自覚症状を有する者に特異的電位が観察される傾向にあることが明らかとなった。また、運動後の自覚症状部位と特異的電位の出現部位は近似していた。この事から、筋電位トポグラフィは身体負荷状況を視覚的に捉え、主観的症状である「主訴」を客観化できる新たな評価指標として活用できる可能性が考えられた。さらに、身体負荷状況の再現手法としてヒトの動作を再現した3D模擬身体を作成を試みた。模擬身体上へトポグラムをマッピングを行うことで、身体負荷状況の説明性を向上させることが期待され、今後の身体活動評価を実施するための基礎資料を得ることができた。これまでの成果を学術雑誌において発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、筋電位トポグラムの説明性を向上させる3D模擬身体の作成に取り組むことができ、身体活動評価実施にむけた基礎資料をえることができた。しかしながら、実証的シュミレーション準備期間として身体移動援助に伴う看護動作について解析中であるが、解析手法の調整に時間を要しており、典型的行動系を抽出するに至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
さまざまな動作負荷に伴う肩甲帯筋群および腰背筋群における筋電位のトポグラム化を継続し、身体負荷過程の基礎資料を得る。並行して、看護動作の典型的行動を抽出し、筋電位トポグラフィによる身体負荷状況の評価を試みる。
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次年度の研究費の使用計画 |
当該助成金が生じた理由として、成果発表として掲載投稿料を確保していたが、請求が本年度中に行われなかった為である。 次年度は、筋電位トポグラフィによるデータ収取としての電極一式が必要となる。また、成果発表のため、学会参加の旅費および外国語論文校閲の費用として使用する。
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