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2012 年度 実施状況報告書

「疼痛アセスメント能力自己評価尺度-精神科看護師用-」の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24792398
研究種目

若手研究(B)

研究機関札幌市立大学

研究代表者

檜山 明子  札幌市立大学, 看護学部, 助手 (70458149)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード疼痛 / アセスメント
研究概要

今年度は、精神疾患患者に対するアセスメントに焦点をあてて看護師の疼痛アセスメント過程における実践の特徴を明らかにすることを目的に、13名の精神科勤務看護師に半構成的面接を実施した。対象者は、平均年齢40.5歳、平均看護経験年数16.1年のエキスパートレベルの看護師であった。得られたデータは質的帰納的に分析した。インタビューにより得られた回答から抽出されたコードは231であり、そこから39サブカテゴリ、29カテゴリが形成された。これらのカテゴリから、以下の点が明らかになった。
1.精神疾患患者は治療や精神疾患により疼痛の閾値が変化することや疼痛の表出が困難であることをふまえて、看護師が問題を発見する責務があることを自覚して疼痛アセスメントを行っていた。
2.精神疾患患者に対して感じた違和感や直感を尊重しながら、患者との関わりの中で表情の変化などの非言語的サインを見逃さず、看護師の思い込みを排除して患者と十分に関わりながら情報を得ていた。
3.精神疾患患者の疼痛が,身体的変化によるものなのか、それとも精神症状によるものかを識別するために精神科だけではなく、内科や外科的な知識を活用し、フィジカルアセスメントによる身体の客観的情報や検査結果、測定結果などの情報を活用していた。また、それらの情報を介護職や医師からも得ること、必要に応じて医師に検査を依頼する等の行動で情報を収集し、疼痛の原因を追及していた。
4.精神疾患患者の疼痛を正確に把握するために、生活行動の日常との相違点や、疼痛緩和を目的として援助を行った後の反応の観察、患者の訴え・行動の経時的変化等を観察していた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通りに進展しており、計画の遅れはない。

今後の研究の推進方策

平成24年度は,概ね計画通りに進展した.引き続き,平成25年度も当初の計画通りに遂行する.
平成25年度は,「疼痛アセスメント能力自己評価尺度-精神科看護師用-」を作成するために,尺度の理論的枠組みの構築,疼痛アセスメント能力に関係する可能性のある変数の抽出とその変数を含む特性調査用紙の作成,尺度の妥当性の検討,全国調査を行う.

次年度の研究費の使用計画

平成24年度は,研究の遂行には問題が無かったが,研究補助人件費の支出が予定よりも少なかった.データ整理などの平成24年度に行われなかった研究補助業務を平成25年度に実施することで,円滑に研究が遂行できるようにする.
平成25年度は,主に全国調査に係る費用として,郵送費,印刷費,研究補助費(発送作業,開封作業,データ整理作業)を支出する.その他,看護系学会参加,調査用紙の妥当性に関する専門家による検討会議の実施に係る旅費等を支出する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 看護師の疼痛アセスメント方法に関する研究~精神疾患患者に対するアセスメントに焦点を当てて~2012

    • 著者名/発表者名
      檜山明子
    • 学会等名
      第32回日本看護科学学会学術集会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      20121130-20121201

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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