研究課題/領域番号 |
24792416
|
研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
原田 通予 東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (40459673)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 助産管理学 / 助産教育学 / キャリア / 人材確保 / 職業性ストレス |
研究実績の概要 |
本研究は、助産師の人材確保に向けた要因と基礎助産教育との関連を検討することを目的としている。本研究は2段階の研究計画で構成されており、第1研究では、半構造的面接法にて調査を行い助産師の現状と基礎助産教育との関連の分析を行う。第2研究は、第1研究で得られた分析結果から質問票を作成し、全国調査を実施する計画である。平成24、25年度に実施した「就職後3~5年目の助産師の体験」の調査結果をもとに本調査である第2研究の質問票の作成を行った。質問票の信頼と妥当性の確保するために予備調査を行い、その後修正と予備調査を繰り返し実施した。平成26年度は、質問紙調査を実施するために調査対象施設の選定を行った。全国の周産期母子医療センターと一般病院を無作為抽出法にて50施設とした。施設の分類として1.総合周産期母子医療センター(大学病院200名、一般病院200名) 2.地域周産期母子医療センター(大学病院200名、一般病院200名) 3. 一般病院200名 計1000名の助産師へ調査を実施できるように繰り返し施設との調整を行った。 その結果、75施設へ調査依頼を行い、そのうち承諾が得られた44 施設、1015名の助産師に調査質問紙を配布した。調査票の回収は673名(66.3%)であり、すべてのデータの入力を行った。今後は、統計解析を行い助産師の職業性ストレス、バーンアウトについて分析を行う予定である。また、その他、職歴、地域特性、教育背景等の関連について分析を実施して、我が国の助産師の人材確保の要因と基礎助産教育との関連を考察する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
調査施設、調査対象の確保が困難であった。倫理委員会の承認を得た直後に調査実施を試みたが、年度末であり対象施設が多忙な時期であったため、調査依頼の時期の調整をおこなった。その結果、年度が変わって病院、病棟が落ち着いた時期である5月以降に調査を実施することになった。その後、75施設に調査依頼を行ったが、病院の移転、他の調査と重複、施設からの返信がいただけない等の理由から施設の受け入れが困難であり、調査施設の確保することが重要な課題となった。本研究は、3分類の施設を調査対象としていたことから周産期母子医療センター、地域医療センター、一般病院に調査書の依頼を繰り返し行ったため、調査に必要な協力者の確保に時間を要した。
|
今後の研究の推進方策 |
平成26年度に調査書を回収しデータ入力を終えているため、今後はデータの分析を行う予定である。 調査結果の検討: 助産師の離職について地域差、年齢、組織特性、職業性ストレス及び心身の健康状態、バーンアウト尺度を含めた要因について分析を行い、わが国の助産師の人材確保に必要な環境、教育体制について再考する。その後、研究成果をまとめ、学会発表、専門誌への投稿をおこない、看護管理、母性看護学、助産学に携わる多くの助産師や病院管理者に研究結果を広く普及することを目標とする。
|
次年度使用額が生じた理由 |
調査施設の確保が困難で、研究遂行に時間を要した。そのため、今年度に使用する予定であった分析、論文作成、発表に使用する予算執行をしなかった。
|
次年度使用額の使用計画 |
次年度の計画は以下の通りに実施する予定である。 ①分析、妥当性の確保(約13万)②投稿論文、別刷りのための予算(5万)③国際看護学会発表のための参加費、旅費、ポスター印刷費(5万)④調査書類、文献整理のための人件費(1050円×28時間:3万)⑤図書購入費(4万)⑥文具購入費(5万)⑦調査協力者へ研究成果である論文郵送代金(4万)に対して支出をする予定である。
|