研究課題/領域番号 |
24792426
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
高階 淳子 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70436187)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 下肢リンパ浮腫 / がん患者 / 振動刺激 |
研究概要 |
今年度の計画に沿って、健康な大学生を対象に振動刺激と弾性着衣の効果を検討した。 対象は35名であり、男性3名、女性32名であった。比較検討する振動刺激と弾性着衣の使用状況は、①介入A:弾性着衣下振動速度約1900回/分を15分後、安静1時間45分、②介入B:弾性着衣下振動速度約950回/分を15分、安静1時間45分、③介入C:弾性着衣下振動刺激なし、④介入D:振動速度約1900回/分を15分、安静1時間45分(弾性着衣なし)の4つのパターンである。評価は、介入前後に血圧,体温,脈拍,呼吸数、体組成、超音波診断装置Prosound2 を用い,下肢3 点(下腿外側,大腿内外側)の皮下組織、下肢5点の周径(足首、下腿、膝、大腿下部、大腿上部)、自覚症状(下肢のだるさ,重さ,痛みなど)である。実施時間帯をむくみが生じやすい夕方にして実施した。倫理的配慮としては、研究倫理審査委員会の承認を得て行った。 結果、すべての介入で、ごくわずかに浮腫の減少が見られた者もいたが、ほとんど変化のなかった者もいた。弾性ストッキングの有無による比較では、装着ありの方が装着なしと比べてごくわずかに浮腫が減少傾向であった。介入方法による違いは明らかにならなかった。これは、健康な若者を対象に実施したため、浮腫そのものが起こりにくい年代であったことや1回の介入時間などが少なかったこと、振動介入が1回のみで少なかったことが要因として考えられる。今後、対象や介入時間などを再検討する必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度の研究結果において、介入方法すべてにおいて明らかな浮腫の減少が見られなかったこと、介入方法による明らかな違いが見られなかったことから、再度介入方法を検討し、対象や介入方法を変更して再度調査をする必要があるため。
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今後の研究の推進方策 |
再度介入方法を検討し、対象をむくみの自覚がある健康な者とし、再度調査をする。その結果を受けてリンパ浮腫の患者を対象に介入を実施していく。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初の予定では、超音波診断装置のレンタル料金が発生することになっていたが、本学所有のものを使用することに変更したため、繰り越し金が生じた。その分は、再度健康者を対象に調査する際の被験者の謝金に使用する。その他、リンパ浮腫患者を対象に調査する際の調査費、データ入力補助への謝金、学会等への参加のための旅費に使用する
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