子宮頸がん健診で要精査と診断された女性の不安軽減に向けた支援方法構築のための基礎資料を得ることを目的とした。子宮頸がん検診で要精査と診断された女性14名にインタビュー調査を実施した。倫理委員会の承認を得て実施した。 研究参加者の年齢は26~56歳、要精査と診断された時期は24~48歳であった。その内、円錐切除術を受けたのは4名、子宮全摘手術を受けたのは1名であった。分析対象は13名とした。インタビュー内容を逐語化しIBM SPSS Analytics for Surveys を用いて分析した。 看護師の対応のポジティブなイメージは「手を握る」「ベテランスタッフ」「声をかける」等が検出された。ベテランスタッフには、母親のような年配のスタッフによる居心地の良さを感じる心理面の印象が含まれる。逆に看護師の対応に対するネガティブなイメージは「いたかいないか」存在を認識していない、「声をかけづらい」などの語句が含まれていた。平成26年度に実施した看護師に対する看護の実態調査では87.4%の看護師は看護の必要性があると答えながらも声のかけ方が難しいと感じていた。ケアをする時間はないが「表情や態度で見守る」との回答が最も多く55.6%だった。タッチングの実施は35.6%と低かった。これらのことから、子宮頸がん検診で要精査と診断された女性は、看護師が実施している「表情や態度で見守る」態度をとるケアだけではなく、声をかけたり手を握ったりする直接的ケアと看護師から受ける安心感を求めていることが明らかとなった。
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