研究課題/領域番号 |
24792430
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
橋弥 あかね 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (00457996)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 周手術期看護 / THA / 困難 / 医療情報 / 内容分析 |
研究概要 |
THAを受けた患者が日常生活を送る上で困難と感じている事柄と、提供された情報・必要とする医療情報を身体的、心理・社会的側面から総合的に検討するため、THAを受けて外来通院している患者20名を対象とし、研究者が作成した半構成的質問紙に基づいた面接調査を実施した。面接調査で得られたデータを内容分析した結果、日常生活を送る上での困難は、【日常生活動作の制限を一生続けていかなければならない】【無意識の動作に伴う危険を回避しづらい】【生活動作の拡大に向けた調整がしづらい】の3つのカテゴリに分類された。提供された医療情報は、【脱臼の防止】【危険の回避】【荷重を避ける】【日常生活動作】【回復支援】の5つのカテゴリに分類された。さらに、必要とする医療情報は、【日常生活の送り方について詳しく知りたい】【療養に関する情報を必要時に得たい】【一般的な情報でなく、個々に見合った情報が欲しい】の3つのカテゴリに分類された。これらの結果から、THA特有の動作制限に関しての負担感が生じるため、自己で日常生活動作の拡大に向けた調整を実施するが、様々な援助や情報不足が生じるている。また、術前の日常生活と術後の日常生活との違いに慣れていないため、突発的な危険を回避することに不慣れであることが困難であることが明らかとなった。医療情報については、退院前にTHAの合併症を予防するための動作についてリハビリテーションを行ったり、様々な情報が提供されているが、実生活に即していないことが多いことや、退院後は必要時に得られないこと、また個々に見合った情報ではないことがわかった。そのため、在宅においても必要な情報を得ることができる新たな情報提供システムの開発の重要性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
達成目標としては、THAを受けた患者の日常生活上の困難と必要とする情報についての内容分析の結果に基づいて、システム構築のための問題を解決するための対処方法の検索の検討及び日常生活情報データベースを作成する予定であった。しかし、データ収集及び内容分析のカテゴリの抽出が遅れてしまったため、データベースの作成は未達成となってしまった。
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今後の研究の推進方策 |
現在、データベースの作成にとりかかっているため、早急に完成させ、同時進行でアルゴリズムの検討を実施する。
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次年度の研究費の使用計画 |
データベース作成のための文献追加、学会発表のための旅費、サーバレンタル、システムのプロトタイプ作成に研究費使用を計画している。
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