研究課題/領域番号 |
24792438
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
福山 美季 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 助教 (40452875)
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キーワード | 熟練看護師 / 高齢患者 / 白血病 / 修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ |
研究概要 |
本研究の目的は、初発で急性白血病と診断された65歳以上の高齢患者が、診断から治療、そして寛解期を迎える過程の中で、熟練看護師が、経験的に、どのような点に気をつけ、どのタイミングで、いかなる対応を試みているのか、その闘病過程への支援プロセスを明らかにすることである。 平成25年度は、研究代表者が育児休暇より復帰した平成25年10月より研究を再開している。研究の進捗状況については、平成25年12月に研究代表者が所属する研究機関の倫理委員会の承認手続きを終え、3つの医療機関に調査協力を依頼、協力承諾の回答を得ている。これらの手続きの間、文献の追加収集・再読を行った。 そして、平成26年3月に、プレインタビューを看護師1名に実施した。その内容を逐語録としてデータ化し、インタビューの方法や内容について最終修正を行った。また、研究者自身の関心をより焦点化するために、逐語録をもとに、概念の生成及び暫定的な理論を作成した。その結果、看護師は、患者に接する前に可能な限りの情報を収集して患者の状況を把握しようとしていること、診断当初は患者の心情を推し量り、声かけも含めて患者への対応を注意深く工夫していること、治療開始後は、患者の副作用をモニタリングしながら、今優先すべきケアは何かと考え対応していること、治療が進んでくると、患者自身の自己管理を含めた治療への参加を無理なく進めていくといった支援が行われていることが明らかになった。そして、これらの考えや行動には、それまでの看護師の経験が影響を与えていることも明らかになった。平成26年度は、このプレインタビューや暫定的な理論を参考にしながら、今後実施するインタビューから、白血病でかつ高齢患者の特性も踏まえた熟練看護師の支援プロセスの理論を作成する計画である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者が、平成24年10月1日~平成25年9月30日に産前・産後休暇及び育児休暇を取得し、研究を一時中断したため。平成25年10月より研究を再開している。
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今後の研究の推進方策 |
倫理委員会の承認及び研究対象者の協力の承諾手続きは終了したので、平成26年4月より、本インタビューを実施する。また、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチの研究会やそのほかの質的研究の勉強会にも積極的に参加し、分析の技術を学び続ける。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究代表者が産前産後休暇・育児休暇を取得し、平成24年10月1日~平成25年9月30日まで本研究を一時中断したため。平成25年10月より研究を再開している。 インタビューを進め、予算を逐語録作成、研究会発表、論文執筆等で執行する予定である。
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