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2012 年度 実施状況報告書

プレアルコホリックのアセスメントツールの開発

研究課題

研究課題/領域番号 24792450
研究種目

若手研究(B)

研究機関首都大学東京

研究代表者

新井 清美  首都大学東京, 人間健康科学研究科, 助教 (50509700)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードプレアルコホリック / アディクション / 尺度
研究概要

平成22年度~平成23年度の研究成果として、プレアルコホリックの認識とその変化を報告した。ここで、プレアルコホリック(問題のある飲酒行動)を反映していると解される4つの段階(4コアカテゴリー、12カテゴリー、33サブカテゴリー)が示された。この中から、プレアルコホリック(問題のある飲酒行動)に関する97項目、プレアルコホリズムの臨床類型(樋口,2003)及び飲酒量と血中アルコール濃度および酔いの程度との関係(アルコール保健指導マニュアル研究会,2003)から10項目、2型アルデヒド脱水酵素の活性型,低活性型,非活性型の比較(樋口,2003)から1項目と、飲酒動機尺度を参考に45項目の、計153項目を質問項目として抽出した。これらは、「飲酒動機」、「飲酒の認識」、「飲み方・酔い方・飲酒に伴う直接的な変化」、「身体的状態」、「精神的状態」、「社会的な影響」に分類されるものと解された。
「飲酒動機」とは、アルコールを用いる理由であり、「飲酒の認識」とは、アルコールの作用・有害作用や自己がアルコールを使用する際の認識、「飲み方・酔い方・飲酒に伴う直接的な変化」とは、各段階での特徴的な飲み方や酔い方、飲酒に伴い出現する言動等を示したものである。また、「身体的状態」・「精神的状態」・「社会的な影響」とは、アルコール摂取により生じる身体的・精神的・社会的状態あるいは問題である。これらを「よくあてはまる」から「まったくあてはまらない」の4件法(もしくは5件法)で評定する質問紙を作成し、内容妥当性の検討を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的は、プレアルコホリックを早期発見し、早期介入するためのアセスメントツールを開発することである。
本研究計画の1年目に当たる平成24年度は、文献調査の実施、前年度(平成22~23年度)に行ったインタビューの再分析、そして、これらを基にアセスメントツールの項目案の作成、内容的妥当性の検討を計画した。これらは、研究実績の概要でも示した通り、概ね計画通りであり、順調に進展しているものと考える。

今後の研究の推進方策

作成した質問紙を用いて予備調査を行い、表面妥当性についての意見を得る。その意見を基に項目を洗練する。更に、作成した尺度を就業している者に配布し、信頼性・妥当性の検証を行う。その際、AUDIT(アルコール使用障害特定テスト)も使用し、基準関連妥当性の検討も行う。
同時に、今年度と来年度にかけて、プレアルコホリックの対象者のみならず、家族もの使用できるような質問項目を検討し、プレアルコホリックの段階に合わせた介入方法を検討していく。
予備尺度の配布は検診センター等を検討しており、調査協力が得られるよう複数の施設に研究依頼を行う。健診センターからの調査協力が得られない場合には、内科外来等、プレアルコホリックの対象となる者からの協力が得られる施設へも調査協力の依頼をする。

次年度の研究費の使用計画

今年度作成したプレアルコホリックの尺度の信頼性を検証するとともに、家族に対しても質問紙を配布し、尺度の信頼性・妥当性の検証を行う。これらの質問紙を配布するための費用と、得られたデータを入力するための委託料が必要となる。
更に、得られた成果を学会で発表するとともに、学会誌に投稿するため、これらの費用も必要となる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] プレアルコホリックの認識における変化のプロセス―アルコール依存症患者とその家族の語りからの分析―2013

    • 著者名/発表者名
      新井清美、森田展彰、韮澤博一
    • 雑誌名

      日本アルコール・薬物医学会雑誌

      巻: 48(3) ページ: 未定

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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