研究課題/領域番号 |
24792454
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
西岡 裕子 愛知県立大学, 看護学部, 助教 (10405227)
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キーワード | 周術期看護学 |
研究概要 |
下咽頭がん術後患者は、術後の摂食・嚥下障害をきたし、誤嚥性肺炎、脱水、低栄養による生命の危機にさらされる。創傷が治癒するまで嚥下造影が実施されないため、看護師による毎日の摂食・嚥下機能のアセスメントが特に重要である。しかし、下咽頭の構造や摂食・嚥下機能が体表からは見えないこと、皮弁による再建部位の知覚や運動性がなく機能性を有していないことなどの理由により、アセスメントは困難であると考えられる。本研究は、看護師が下咽頭がん術後の摂食・嚥下機能のアセスメントを容易に実施できるよう、下咽頭がん術後の摂食・嚥下障害のアセスメントに関して、術式から摂食・嚥下障害の状況を特定するまでの判断のプロセスのアルゴリズムを開発することを目的とする。 既に完成させたアルゴリズムを用いて臨床での実施可能性を検証する。 応募者が文献に基づき、下咽頭がんの術式から摂食・嚥下障害の状況にナビゲートするアルゴリズム案を作成した。そのアルゴリズムについて研究参加の同意の得られた摂食・嚥下障害看護認定看護師21名に対して郵送法でその内容妥当性評価を依頼し、その結果をもとにアルゴリズム案を修正した。 今後は、愛知県がんセンター中央病院又は国立がん研究センターにおいて、臨床経験2年以上を有する看護師が修正したアルゴリズム案を用いて下咽頭がん術後患者の摂食・嚥下機能のアセスメントを実施して臨床での実施可能性について検証する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成25年度に、愛知県がんセンター中央病院において、修正したアルゴリズム案の臨床での実施可能性について検証する予定であったが、前回の研究課題「中咽頭がん術後の摂食・嚥下障害のアセスメントに関するアルゴリズムの開発」の公刊が未だ行えていないことを理由に、当該病院での倫理審査で承認されなかった。そのため、まず、前回の研究課題の論文投稿を行い、改めて本研究計画を当該病院の倫理審査委員会に提出することとした。
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今後の研究の推進方策 |
7~12月:研究協力者の認定看護師が所属する愛知県がんセンター中央病院の倫理審査委員会において研究計画の承認を得た後、臨床経験2年以上有し且つ頭頸部外科領域臨床経験1年以上有する看護師15~20名、及び下咽頭がん術後7~14日目の患者10名程度に研究参加を依頼し、アルゴリズムの実施可能性を検証する。データ収集と並行して分析も適宜行う予定である。また、データ数の不足が予想される場合は、国立がん研究センターでの検証を予定している。 1~3月:研究成果のまとめ
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度に、愛知県がんセンター中央病院において、修正したアルゴリズム案の臨床での実施可能性について検証する予定であったが、前回の研究課題「中咽頭がん術後の摂食・嚥下障害のアセスメントに関するアルゴリズムの開発」の公刊が未だ行えていないことを理由に、当該病院での倫理審査で承認されなかった。そのため、まず、前回の研究課題の論文投稿を行い、改めて本研究計画を当該病院の倫理審査委員会に提出することとした。 消耗品:インク・トナーカートリッジ、ファイル、印刷用紙(アルゴリズム、調査用紙、記録)、舌圧子(成人用)、酒精綿(単包入り)、病院用綿棒(直径8.0×150)、ディスポーザブル手袋、USBメモリ
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