腸管運動が低下した患者に対し効果的に腸管運動促通する方法を検証する目的で、温熱療法(TT)、他動的下肢体幹運動(PELT)、COM(TT + PELT)が腸音に及ぼす影響について健常成人男性16名を対象に検証を行った。いずれの手法も安静時と比較して、有意に腸音は増加し、各手法における腸音の増加率はTT(33.0%)、PELT(20.1%)、COM(35.8%)で、COMが最も増加率が高かった。腸音と自律神経の間には相関関係は認められなかった。 いずれの手法も実施後に腸音が増加したことから、治療上の制約により自動運動や離床が不可能な腸管運動が低下した患者に対して、臨床応用できる可能性がある。
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