研究課題/領域番号 |
24792479
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
草場 知子 久留米大学, 医学部, 講師 (60368967)
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キーワード | 早期関節リウマチ / 自己管理能力 |
研究概要 |
本研究では、発症早期にある関節リウマチ(以下、RAとする)患者の自己管理能力を育成するための支援システムを構築することを目的としている。 平成25年度においては、前年度に残されている課題(早期RA患者の時間の経過に伴う身体・心理・社会面の変化、自己管理行動に対する認識・行動の変化を明らかにすること)を進めるとともに、今年度の目的である早期RA患者の家族を対象とした質的研究の開始に向けて準備を行った。しかし、早期RA患者だけでなくその家族においても、希少性ゆえに分析に必要な症例数が十分に集まらないことから、九州圏内だけでなく全国のリウマチ科外来を有する医療機関へ研究協力の呼びかけを行っている段階である。 さらに、看護職の早期RA患者・家族に対する看護支援の実態調査に向けて、RAや慢性期看護に関する学会・研修会などに参加し、日本リウマチ財団の登録リウマチケア看護師制度に登録している看護師らとの意見交換を通して、研究の方法・内容について検討を行い、調査実施に向けて準備を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
療養期間の長いRA患者数は多いが、発症早期にあるRA患者は希少性ゆえに研究対象となる症例数を確保することが困難であった。早期であるがゆえに家族には知らせていないというケースも多く、早期RA患者の家族への協力も困難となっている。今後も医療機関に協力を依頼し、早期RA患者およびその家族へ研究協力者として依頼を行い、症例数の確保に向けて努力したい。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度に達成できなかった項目について、再度、研究計画及び予算案を見直し、実施に向けて検討していく。対象となる発症早期のRA患者及びその家族の確保が困難な場合には、療養期間が長いRA患者・家族を対象とし、発症間もない頃の心理や身体状況、治療経過等を想起してもらい、その内容を分析する等、一部、研究計画の変更も視野に入れている。最終年度の支援システムの構築に向けて早急に進めていきたいと考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度は研究対象となる協力の確保が困難であったため謝金・旅費等が発生しなかった。また、個人的な理由であるが妊娠に伴い、予定していた学会への参加や研究協力依頼・打ち合わせのための出張ができず、十分な研究活動ができなかったため、計画通りに研究費の使用ができなかった。 今後、RA患者及びその家族、全国のリウマチ財団登録RAケアナースへの研究依頼を予定しているため、謝金及び研究依頼・調査のための旅費等が発生する予定である。また、早期RA患者の治療・看護に関する学会・研修会への参加のための旅費等を使用する計画もある。ただし、平成26年3月29日より産前産後休暇・育児休業による中断のため、平成27年度5月1日より再度研究を再開する予定である。
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