研究課題/領域番号 |
24792486
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
牧野 孝俊 群馬大学, 保健学研究科, 助教 (50389756)
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キーワード | 小児看護学 / 父親 / 育児支援 |
研究概要 |
小児看護における対象の1人である父親を、母親と同様の介入ではなく、父親特有の関わりがあることを理解し介入する必要があると考える。このため、父親特有の関わりを理解するため、父親はどのような育児観を持ち育児しているか、パパママクウォーター制度を導入している市町村を含む全国11の保健センターの協力を頂き、子どもの乳児健診や予防接種のために来所された父親58名に対して半構成的面接を実施した。これにより、父親の育児観として5のカテゴリーが作成された。この育児観とした5のカテゴリーは、全国の父親であること、対象が様々な労働条件であること、人数を確保し質的研究結果が飽和に至っていることから、これまでの父親を対象とした研究における課題(牧野、2011)をクリアするものとなっている。 このため、この質的研究の結果を基に父親の育児観を量的に実施できるように尺度を作成する。また、この尺度とは別に、父親の育児不安尺度(川井、2008)、父親の育児ストレス尺度(清水、2006)の3つの尺度を用いて、父親独自の育児不安・育児ストレスを明らかにする。 平成25年度は、乳児をもつ父親を対象に3つの尺度を用いたアンケート調査を行い、父親独自の育児不安や育児ストレスを明らかにする。 本研究は父親を対象とし、父親用に開発された尺度を用いて、乳児をもつ父親独自の育児不安や育児ストレス、ワークライフバランスの現状と今後の課題についての結果が得られることが独創的な点である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成25年度は、WHOへの長期研修や国際協力による海外出張により、日本にほとんど滞在していなかったため、調査フィールドとの調整などがまったく取り組むことができなかった。 このため、平成25年度は研究を推し進めることができなかったため、遅れている状況にある。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度、25年度は当初予定のなかったWHOへの長期研修や国際協力による出張が相次ぎ、調査フィールドの倫理的配慮を全国統一した見解で取り組むことができなかった。 平成26年度の研究目的は、当初の予定では乳児をもつ父親とその上司を対象に3つの尺度を用いたアンケート調査を行い、父親独自のワークライフバランスの現状と今後の課題を明らかにすることである。しかし、平成26年度は、まず平成24年度、25年度の未解決である倫理的な問題を解決し、乳児をもつ父親を対象とし、アンケート調査を実施する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は、WHOへの長期研修や国際協力による海外出張により、日本にほとんど滞在していなかったため、調査フィールドとの調整などがまったく取り組むことができなかった。これに伴い、その分の予算を平成26年度に繰り越した。 平成26年度の研究目的は、当初の予定では乳児をもつ父親とその上司を対象に3つの尺度を用いたアンケート調査を行い、父親独自のワークライフバランスの現状と今後の課題を明らかにすることである。 しかし、平成26年度は、まず平成24年度、25年度の未解決である倫理的な問題を解決し、乳児をもつ父親を対象とし、アンケート調査を実施する予定である。具体的には、平成24年度と平成25年度の研究対象予定であった乳児をもつ父親10,000名を対象とし、アンケート調査を実施する予定である。 そのために、日本子ども家庭総合研究所との連携を深め、調査フィールドの倫理的配慮の課題を克服し、学内の疫学倫理審査の許可を頂いた後にアンケート調査を実施する。また、上記の達成を容易にかつ回収率向上のために、ネットリサーチによるアンケート調査を実施するために研究費の一部を使用する予定である。
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