小児看護における対象の1人である父親を、母親と同様の介入ではなく、父親特有の関わりがあることを理解し介入する必要があると考える。このため、父親特有の関わりを理解するため、父親はどのような育児観を持ち育児しているか、パパママクウォーター制度を導入している市町村を含む全国11の保健センターの協力を頂き、子どもの乳児健診や予防接種のために来所された父親58名に対して半構成的面接を実施した。これにより、父親の育児観として5つのカテゴリーが作成された。この育児観とした5つのカテゴリーは、全国の父親であること、対象が様々な労働条件であること、人数を確保した質的研究結果であることから、これまでの父親を対象とした研究における課題(牧野、2011)をクリアするものとなっている。 このため、この質的研究結果を基に父親の育児観を量的に実施できるように尺度を作成する。また、この尺度とは別に、父親の育児不安尺度(川井、2008)、父親の育児ストレス尺度(清水、2006)の2つの尺度を用いて、父親独自の育児不安・育児ストレスを明らかにする。 本研究は、父親を対象とし、父親要に開発された尺度を用いて、乳児をもつ父親独自の育児不安や育児ストレス、ワークライフバランスの現状と今後の課題を明らかにする独創的ななものである。
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