研究課題/領域番号 |
24792495
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
奥野 裕子 大阪大学, その他の研究科, 講師 (40586377)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 発達障害 / 自閉症スペクトラム障害 / 問題解決 |
研究概要 |
[研究の目的] 学童期中学年~高学年の自閉症スペクトラム障害(ASD)と診断された子どもとその両親も合わせた家族に対し、Family Problem-Solving Training(FPST)を実施し、FPST前後の子どもへのアンケートとして対人的自己効力感尺度(松尾/新井,1998)、Stress Coping Scales (島田/三浦, 1998) 、ケンブリッジ神経心理学自動検査(Cambridge Neuropsychological Test Automated Battery)、両親に対する、家族の自信度アンケート、子どもの行動チェックリスト(CBCL)、Social Responsiveness Scale、Feethman家族機能調査、問題解決調査項目を指標にその有用性を検討する。 [対象と方法] 大阪大学医学部付属病院小児科通院中で、VIQ70以上のASD児とその親7組(現在5組実施中)。 3-4名の少人数グループで、問題解決に特化した心理教育を実施し、上記の指標をもとに、実施前後での有効性を検討している。本研究は大阪大学医学部倫理委員会の承認を受け、本研究に同意が得られたものに実施した。 内容は、問題解決スキルに関する指導を中心とし、家庭や学校への汎化に向けた心理教育を、1~2週間に1回、1回90分、加えて、ふりかえりのセッション1回の計3回で実施した。[結果] 現時点で解析が終了している5例の結果を報告では、家族の自信度、CBCL、において改善がみられた。[考察]今回の結果より、ASD児とその保護者に対して、PSTを実施することの有用性が示唆された。今後、より例数を増やして、子どもと保護者における行動・情緒面への効果についての更なる検討が必要と考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
トレーニングの遂行も順調に進み、対象者からは、ほぼ確実なアンケートの返答が得られている。
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今後の研究の推進方策 |
参加者からのその後の感想では、子どもの行動、認知面での変化が示されているので、今後依頼する質問紙の内容については、それらの変化を反映できるものの検討が必要と考える。 アンケートの結果等をもとに、今後の更なるプログラムの改編に向けての検討も必要と考える。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究を進めていく上で、必要に応じて研究費を執行したので、当初の見込み額と執行額は若干ことなったが、研究計画に変更はなく、当初の予定通り計画をすすめていく。
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