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2014 年度 実績報告書

妊娠期のマイナートラブル、QOLをアウトカムとしたセルフケア行動の有効性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 24792509
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

植松 紗代  京都府立医科大学, 医学部, 助教 (40610267)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード妊娠 / マイナートラブル / 生活リズム / 睡眠 / セルフモニタリング
研究実績の概要

【目的】妊婦を対象にセルフモニタリングシートを用いた介入研究による、妊娠中のマイナートラブルの軽減、QOL向上に対する有効性の検討が目的である。
【方法】妊娠初期から中期のうち1週間、睡眠及び生活リズムなどを記入するセルフモニタリングシートを記入してもらい、セルフモニタリング前後(妊娠初期と末期)の睡眠習慣やマイナートラブルの苦痛度、精神健康状態の比較検討を行った。
【結果】セルフモニタリング実施前後で、就寝や起床時刻、睡眠時間に変化はみられなかった。しかし、就寝時刻の早い時と遅い時の変動幅は、セルフモニタリング前の60.0分に対し、実施後は48.0分と有意に短くなっていた(p<.01)。起床もモニタリング前の43.4分より、実施後は33.1分と短縮を認め(p<.05)、さらに、睡眠時間の変動もモニタリング後は44.5分と、実施前の55.0分より有意に短かった(p<.05)。一方、セルフモニタリングを行っていない対照群では、睡眠習慣の変化はみられなかった。
マイナートラブルは、モニタリング実施群の便秘、冷えなどの体質起因身体症状の苦痛度は、モニタリング前の29.1点に対し、実施後は25.8点と有意に苦痛度が軽減し(p<.01)、対照群も妊娠初期の苦痛度32.1点より末期は28.5点と得点は低下し、同様の結果であった(p<.05)。その他、妊娠起因の身体、精神症状は両群で変化はみられなかった。
精神健康状態は、セルフモニタリング前のHAD不安得点4.9点に比べ、実施後は3.9点と不安が軽減し(p<.01)、さらにGHQ12合計点も、実施前の11.8点より、実施後は10.6点と有意に精神健康度の改善がみられた(p<.05)。対照群では変化はなかった。
以上より、セルフモニタリングは、変動が少ない規則的な睡眠習慣への変容と精神健康の向上につながることが示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 妊婦期における昼寝習慣と睡眠習慣、睡眠障害との関連2015

    • 著者名/発表者名
      植松紗代、眞鍋えみ子、渡辺綾子、和泉美枝、田中秀樹
    • 雑誌名

      京都母性衛生学会誌

      巻: 23 ページ: 1-8

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 妊娠中の運動、睡眠習慣と状態不安との関連2014

    • 著者名/発表者名
      植松紗代、眞鍋えみ子、田中秀樹
    • 雑誌名

      京都母性衛生学会誌

      巻: 22 ページ: 37-43

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 妊婦中のマイナートラブルの苦痛度と生活習慣、睡眠充足感、不安についての検討2014

    • 著者名/発表者名
      植松紗代、眞鍋えみ子、田中秀樹
    • 雑誌名

      広島国際大学心理臨床センター紀要

      巻: 13 ページ: 39-50

    • 査読あり
  • [学会発表] 妊娠初期における睡眠習慣と睡眠障害との関連2014

    • 著者名/発表者名
      植松紗代
    • 学会等名
      日本健康心理学会第27回大会
    • 発表場所
      沖縄
    • 年月日
      2014-11-01 – 2014-11-02
  • [学会発表] 妊娠中期におけるマイナートラブルと睡眠との関連2014

    • 著者名/発表者名
      渡辺綾子
    • 学会等名
      第55回日本母性衛生学会学術集会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      2014-09-13 – 2014-09-14
  • [学会発表] 非妊時の睡眠習慣と妊娠期の睡眠充足感との関連2014

    • 著者名/発表者名
      植松紗代
    • 学会等名
      日本睡眠学会第39回定期学術集会
    • 発表場所
      徳島
    • 年月日
      2014-07-03 – 2014-07-04

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公開日: 2016-06-01  

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