研究課題/領域番号 |
24792520
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
佐山 理絵 東邦大学, 看護学部, 助教 (40459821)
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キーワード | 産後プラクティス / 国際看護 / ラオス / 文化 / 看護師 |
研究概要 |
妊娠・出産・産褥・育児期は、人類の長い営みにおけるその普遍性から、固有の文化が強く影響する時期であり、女性や家族の行動に影響を及ぼす。そのため看護職は、文化的コンピテンシーを高め、文化を考慮した看護ケアに基づいた支援を見出すことが必要である。本研究は、ラオスにおいて広く実施されている産後プラクティスを通し、看護職が実践している支援や実施に至るまでの経過をフィールド調査し、看護職の文化的コンピテンシーや文化を考慮して行われる看護支援について概念構造や理論モデルを探索的に明らかにすることを狙いとし実施している。 東南アジアのラオスでは、産後プラクティスが広く実施されている。産後の数日から1ヵ月間、炭の側で過ごすという保温や行動制限を伴う「ユーファイ」や産褥期に食禁忌にもとづく食事制限を行う「カラムキン」などである。 解釈的アプローチによるマイクロエスノグラフィーを基にした探索的研究デザインである。ラオス国立総合病院産科病棟をフィールドに、ラオスの産後プラクティスについて、看護職が実践している退院にむけた褥婦への指導といった看護や、看護実践に至るまでの経過などを調査し明らかにする。また看護職の文化的コンピテンシーや文化を考慮して行われる看護について、概念や理論を探索的に明らかにすることを狙いとし、調査を行っている。 フィールドの研究参加者は勤務する看護職18名と褥婦である。フィールド調査はラオ語を用いて参加観察とインタビューを実施した。フィールドで得られたデータからMAXQDAを用いてフィールドノーツを作成して分析し、概念化してとらえ理論を構築した。分析は調査と平行し循環的に行った。 また、ラオスや各国、日本の沖縄地方における産後プラクティス、母子保健行政、看護政策、看護支援等について、専門家へのインタビュー及び文献検討によって調査しまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度はラオス国立総合病院産科病棟におけるフィールドでの本調査を実施した。また、調査と並行して得られたデータを分析し産後プラクティスに関する看護について理論を明らかにした。
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今後の研究の推進方策 |
前年度の調査および分析で導いた理論をより裏付けるため、理論的比較や理論的サンプリングを実施する。具体的にはラオス国立総合病院産科病棟でのフィールド調査や、日本の沖縄地方での産後プラクティスに関する情報収集、専門家への調査などを実施する。 また、国内学会(日本母性衛生学会、日本国際保健医療学会)及び国際学会(ICM、Conference of Transcultural Nursing Society)で、情報収集及び得られた成果を発表する。
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次年度の研究費の使用計画 |
フィールド調査および学会参加にかかる旅費に未使用額が発生した。 前年度の調査および分析で導いた理論をより裏付けるための、ラオス国立総合病院産科病棟でのフィールド調査、日本の沖縄での専門家への調査、国内学会(日本母性衛生学会、日本国際保健医療学会)及び国際学会(ICM、Conference of Transcultural Nursing Society)参加費及び旅費に使用予定である。
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