本研究の目的は、NICU(Neonatal Intensive Care Unit:以下NICUとする)看護師が退院後に患児の自宅へ訪問する、在宅移行看護モデルを考案することである。目的を遂行するため、以下3点を実施し、結果が得られた。 1.NICU入院中に提供される在宅移行のための看護については、在宅支援必要児の抽出や情報共有を実施。その後、患児の家族に対し、在宅移行意思の確認、医療看護技術の指導・確認を行い、家族調整や他職種連携を実行した。入院中に患児の自宅へ家庭訪問し、家族とともに在宅生活のイメージ化を図ったことや入院中から他職種連携を実施することで、スムーズに在宅看護へ移行していた。 2.NICU退院後に患児の自宅へ訪問するNICU看護師(以下NICU訪問看護師とする)が提供する看護については、患児の状況とともに介護状況や医療看護技術を確認した。必要時、他職種への指導や他職種連携が行われていた。他職種への指導については、家庭訪問時にNICU訪問看護師と在宅の訪問看護師が同席することにより、シームレスケアを実践していた。 3.初回の小児科外来時におけるNICU訪問看護師の役割については、患児の状況や介護の状況を確認するとともに、医療看護技術の確認と他職種連携が行われていた。また、今後の方針を確認し、小児科へ看護移譲されていた。
なお、本研究は、産前産後の休暇および育児休業の取得に伴い補助事業の1年間(平成25年4月1日~平成26年3月31日)中断した。
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