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2014 年度 実施状況報告書

新生児・乳児の生活リズム形成に関する基礎的臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24792531
研究機関久留米大学

研究代表者

藤田 史恵  久留米大学, 医学部, 講師 (60421301)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワードサーカディアンリズム / 生後1か月
研究実績の概要

平成26年度は、乳児のサーカディアンリズム早期獲得や睡眠障がいの影響因子を明らかにし、母児の健康および児の健全な発育・発達をサポートすることが目的でアンケート調査を実施した。対象者は1か月健診にきている正期産で生まれた生後1か月の新生児・乳児の母親約1,000名。データ収集期間は平成25年11月~平成26年12月。データ収集場所は、F県内の病院4か所。データ収集方法は無記名自記式質問紙によるアンケート調査。調査内容は、両親の年齢・職業、家族構成、出生時の状況、育児のサポート体制、母親の産前・産後の睡眠状況、子どもの睡眠状況、母親の精神状況。分析方法はKruskal wallis検定、McNemar検定、Mnn-Whitner検定、相関係数を用い、有意水準p<0.05とした。現在1,300部アンケート回収が終了しているが、200部のデータの分析終了。
<結果>1か月児の夜間睡眠時間は8.1±1.8時間で1日合計睡眠時間の5割以上を占めていたが、対象児の約1割は日中睡眠時間の方が夜間睡眠時間より長い傾向にあった。児の長い夜間睡眠に関与するのは、①母親が経産婦であること、②母自身の睡眠が規則的であること、③定時かつ早い時刻の消灯という生活習慣、④母乳育児の確立、⑤日中の明かり刺激であった。一方、母親の8割は、自身の睡眠に不満を抱えており、2割は産後うつ病が疑われた。児の夜間睡眠時間が長いほど、母親の睡眠満足度は高く、育児に意欲的であり、産後うつ病疑いの割合も有意に低かった。1か月児の睡眠は、母親および育児環境に大きく影響され、逆に母親の心理面に強く作用することから、健康診査時に母児の睡眠状況を把握し、適切な助言の重要性が認識された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究開始までのチームにおける検討・準備に時間がかかり、研究の進行はやや遅れている。

今後の研究の推進方策

サーカディアンリズムを考慮したケアの実現のため、研究チーム員の各自が研究課題を持ち、サーカディアンリズム解明に力を注いでいる。今後、アンケート回収1300分の分析に取り組んでいきたいと考える。

次年度使用額が生じた理由

研究開始が遅れ、当初使用する予定の予算が使用できず次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

次年度は、統計ソフトなどの備品やUSBなどの消耗費、学会発表等の旅費、投稿の翻訳代として使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 1か月児の夜間睡眠に影響を与える要因に関する研究2015

    • 著者名/発表者名
      藤田 史恵
    • 雑誌名

      久留米医学会雑誌

      巻: 78 ページ: 20-29

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 1か月乳児の睡眠に影響を与える要因2014

    • 著者名/発表者名
      藤田史恵
    • 学会等名
      日本新生児看護学会
    • 発表場所
      愛媛県県民文化会館
    • 年月日
      2014-11-10 – 2014-11-11

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公開日: 2016-06-01  

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