研究課題/領域番号 |
24792540
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研究機関 | 日本赤十字看護大学 |
研究代表者 |
岡本 有子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 講師 (60363785)
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キーワード | 療養病床 / 看護管理者 / 身体拘束 |
研究概要 |
療養病床では身体拘束廃止に向けて取り組まれているものの、依然として身体拘束が行われている。身体拘束廃止に向けて看護管理者の前向きに取り組む姿勢が重要であることを明らかにしたが、具体的な方法については抽出できなかったため、療養病床の看護管理者に着目し、身体拘束廃止に向けての取り組みを阻害するプロセスと阻害要因について質的研究にて明らかにし、身体拘束廃止を可能にしたプロセスを参考に比較することで、支援策を検討することを目的とした、 本年度は、昨年度の文献検討をもとに、インタビューガイドの作成を行った。また、スウェーデンのカールスクローナにおける高齢者ケアの視察を行った。 スウェーデンでは、高齢者ができるだけ自宅で暮らせるような政策がとられており、各市町村の役割はサービスを提供することとニーズに基づいたサービスを整えることとされていた。ナーシングホームへの入所は在宅療養が難しい方が対象となっていた。ナーシングホームでは、医師と看護師は常駐しておらず、訪問(医師は2回/週、看護師はほぼ毎日)が行われていた。Assistant nurseが常駐しており、日々のケアに対する責任を持っており、看護師にはいつでも連絡できる体制がとられていた。入所者の状況にあわせた用具を工夫することで、身体拘束をしないような工夫がとられていた。Primary care centerでは多職種が働いていた。看護師も外来を行っており、wound care、糖尿病、心不全、失禁、など専門性に分かれていた。日本と比べて、高齢者施設では看護師からAssistant nurseへと権限委譲が行われており、地域では専門性をもった看護師が働くことのできる場が整備されていた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
初年度に文献レビューおよびインタビューガイドの作成を行い、初年度後半から2年目にかけて対象者のリクルートとインタビューを行い、分析することを予定としていた。しかし、今回の対象は身体拘束廃止ができていない病院としていたため、①インタビュー内容を洗練する必要があったために時間を要したことと、②リクルート方法が困難であり、時間を要することだったから、予定していた研究スケジュールに遅れを来たした。
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今後の研究の推進方策 |
インタビュー内容を洗練し、リクルートを引き続き行っていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
初年度に文献レビューおよびインタビューガイドの作成を行い、初年度後半から2年目にかけて対象者のリクルートとインタビューを行い、分析することを予定としていた。しかし、今回の対象は身体拘束廃止ができていない病院としていたため、①インタビュー内容を洗練する必要があったために時間を要したことと、②リクルート方法が困難であり、時間を要することだったから、予定していた研究スケジュールに遅れを来たした。 インタビュー内容の洗練およびリクルートを引き続き行い、分析をし、結果をまとめていく。インタビューの実施および成果発表のために、対象者への謝金(10万円)、研究者の交通費(77万円)、ならびにインタビューデータのテープお越し代(47万円)、研究成果の発表(10万円)、資料整理の人件費(40万円)、翻訳・校閲(10万円)を充てる。
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