研究課題/領域番号 |
24792541
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
清水 詩子 新潟大学, 医歯学系, 助教 (10401762)
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キーワード | 通院困難の認識 |
研究概要 |
高齢血液透析患者が通院困難の認識を持つ過程と通院継続のための要因について、データの分析が完了し、The 3rd Asian Nephrology Nursing Symposium (ANN2013)にて発表を行った。要約は、下記のとおりである。 目的は、高齢血液透析患者が抱える通院困難の認識についてその構造と形成過程、さらに通院継続に影響を与える要因を明らかにすることである。透析歴10年以上かつ65歳以上の血液透析患者15名を対象に、半構造的インタビューを実施し、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ法(以下、修正版GT法)を用いて分析した。通院困難の認識として、高齢透析患者は、[通院するうえでの支えの実感]を持ちながら、 [準備して臨む]ことと [通院継続のための要求]をしながら、【通院の体制を整えようとする】。しかし、 [通院継続の支障となる状況]は、 [通院継続に対するゆらぎ]を増大させ、【通院継続がおびやかされると感じる】ことが明らかになった。さらに、通院継続の要因として、[準備して臨む]と[通院継続のための要求]のバランスを保ちながら[通院継続に対するゆらぎ]に対処できることがあげられた。患者が[準備して臨む]ことは、高齢血液透析患者の自己効力感とセルフケア能力を高める効果があると示唆された。看護師が[準備して臨む]ことを支えることは、患者の[通院するうえでの支えの実感]につながると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
高齢血液透析患者の通院困難のうち、認知的要因の一部と生活/身体的要因を明らかにする目的で行う予定にしている質問紙調査が未実施である。
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今後の研究の推進方策 |
高齢血液透析患者が通院困難の認識を持つ過程と通院継続のための要因については、論文の投稿準備をすすめる。 高齢血液透析患者の認知的要因の一部と生活/身体的要因についての質問紙調査については、質問紙の作成を進めるとともに、配布予定先との打ち合わせを行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
高齢血液透析患者の通院困難に対する認識の一部と身体/生活要因に関する質問紙調査において、質問紙の作成が遅れているため。 高齢血液透析患者の通院困難に対する認識の一部と身体/生活要因に関する質問紙調査において、質問紙の作成、印刷、配布のための打ち合わせ、郵送費用として使用する。
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