研究実績の概要 |
【目的】インクルーシブ教育システム構築に向けた体制整備に向け,発達に困難のある児への就学支援のあり方を検討するために,発達に困難のある児をもつ保護者を対象に,就学先とその決定に至った背景,就学に向けた支援体制,就学に向けて不安に思っていたこと等を把握する
【実施内容】社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会幼児学齢期部会(特定非営利法人ぴーす)から紹介を受けた,発達に困難のある児をもつ保護者8名を対象に,面接調査を行った。対象者に対して目的,研究の意義,期間,方法,調査協力,利益と不利益,個人情報の保護と管理,結果の公表について口頭および文書で説明を行い,同意書への署名をお願いした。本研究は大阪大学保健学倫理委員会の承認を得た。面接は対象者が希望した場所で行い,同一研究者が半構造的面接形式によるインタビューを行った。面接時間は90分程度であった。調査項目は,児の性別,年齢,診断名,家族構成、児の生活や学習の状況、就学先とその決定に至った背景、就学に向けた支援体制,就学に向けて必要な支援等であった。評価方法は録音されたテープから逐語録を作成した。半構造化インタビューによって収集されたデータを繰り返し読み,コード化し,カテゴリ化してテーマを抽出することにより現象を説明する作業を行っている。このようにして浮かび上がってきたカテゴリ間の関係性を図式化し,概念と属性との関係を一覧表にして比較し,テーマやコアカテゴリを見出す作業を行っている。見出したテーマやコアカテゴリについては研究課題に関する領域の専門家や,研究参加者と確認し,研究プロセスについては,専門家と検討をおこなっている。
*平成25年1月末より産前休業に入り、平成26年3月末まで育児休業を取得した。
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