研究課題/領域番号 |
24792564
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
森 隆子 鹿児島大学, 医学部, 助教 (50507126)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 島嶼 / 看護モデル / 協働的なパートナーシップ / エスノグラフィ |
研究概要 |
厳しい居住条件性を抱えながらも独特の社会文化を有する小規模島嶼においては、地域住民が健康を創り出し獲得する主体として自らを位置づけて積極的にヘルスプロモーションを展開していけること、看護職も地域特有の文化を理解し協働的に支援を実践できる能力を培うことが重要である。本研究では、そのダイナミックな役割獲得過程の背景に、地域住民-看護職間の協働的な関係性があると仮定し、小規模島嶼における地域住民と看護職間の関係性の種類と相互作用の構造(時間軸、関係性の種類、地域住民 /患者の役割や行為、看護職の役割等)をエスノグラフィカルに明らかにすることにより、双方の協働的なパートナーシップの構築に向けた概念枠組みを開発すること、その上で両者間の関係性を推し進める戦略を記述することを目的としている。 平成24年度は、①仮説ならびにインタビューガイドを作成し、予備調査インタビューを実施する、②調査対象者を選定し、データ収集を開始する、の2点を実施計画に掲げていた。そこで、予備調査として、看護職(可能であれば、小規模島嶼での勤務経験を持つ者)ならびに地域住民へのインタビューを行い、より妥当性の高いインタビューガイドを作成した。その上で、研究目的に該当する対象者を選定し、フィールドワークに基づくインタビューを継続的に実施中である。なお平成24年度においては、7地域の看護職12名へのインタビューを実施した。現在は、インタビューの逐語録を作成中である。来年度はデータ解析に主軸を置きながら、継続的にフィールドワークを展開していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請書に掲げた研究実施計画に基づいた研究の遂行ができている。 特に、フィールドの選定は円滑に進んでいる。一方で、平成24年度は、インタビューの実施において、対象者が看護職に集中していることもあり、「地域住民/患者」「他職種(医師らの他専門職ならびに行政職員)」を対象にしたインタビュー等が実施不十分であると考える。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、「地域住民/患者」「他職種(医師らの他専門職ならびに行政職員)」へも対象を広げてフィールドワークを展開していきたいと考えている。また、長期的な滞在によるフィールドワークを取り入れることで、よりリッチなデータ収集に努めたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
①先進地等を対象にフィールドワークへ出かけ、データ収集をより精力的に展開する。 そのために、旅費・滞在費を算定する必要がある。 ②得られたデータを逐語録として起こし、データ解析を進める。 そのために、データを保存・管理するための媒体を予算として算定する必要がある。 ③解析した研究成果を発表する。 そのために、学会や研究会等への参加費を算定する必要がある。
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