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2012 年度 実施状況報告書

介護施設のケア職員が使用可能なBPSDのケア指針、活用マニュアルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 24792576
研究種目

若手研究(B)

研究機関名古屋市立大学

研究代表者

渕田 英津子  名古屋市立大学, 看護学部, 講師 (90315846)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード認知症高齢者 / BPSD / 介護施設 / ケア指針
研究概要

本研究の目的は、「攻撃的行為・興奮」、「介護拒否」、「徘徊」の3種のBPSDのケア指針(Ver.3)と活用マニュアルを開発し、それらを活用したケアモデルを作成することである。
今年度は、4か所の介護施設においてBPSDのケア指針(Ver.3)使用者94名の日々の記録とケア指針使用後のケア職員18名の個別インタビューを質的に分析し、BPSDのケア指針(Ver.4)と活用マニュアルを作成した。
分析は、「使用頻度が高く効果的である項目やケア内容」、「使用頻度が低く効果的でない項目やケア内容」、「表現が分かりにくい項目やケア内容」、「使用過程で追加や修正をした項目やケア内容」に関連する言葉を日々の記録と個別インタビューの逐語録から抽出し検討した。また、「効果的に使用するための工夫点」、「使用にあたり必要な改善点」、「具体的に示すことで理解が深まりかつ有益に使用できる点」についても同様に検討した。なお、研究実施に先立ち山梨大学医学部倫理委員会の承認、個別インタビュー対象者には口頭と文章で説明し承諾を得た。
結果、「表現の追加および修正が必要」12項目、「使用頻度が高く記載順を変更」4項目、「使用頻度が低く項目を削除」2項目、「効果的であり新たに追加」2項目について内容の修正、追加、削除を行い、A4判1頁、32~36項目 のBPSDのケア指針(Ver.4)を作成した。また、「個別のケア内容を記載する重要性」が述べられた3項目は記載欄を設けた。さらに、「段階的に使用するための実施時期・内容・具体的使用期間」の提示が課題として示され、A4判1項の使用プロトコルと段階的に使用できる記録用紙を作成した。
今後は、介護施設のケア職員が簡便に効果的なケアを実践できるようにBPSDのケア指針(Ver.4)と活用マニュアルの項目やケア内容の精選と実行可能性、内容妥当性を検討することが必要である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

BPSDのケア指針(Ver.3)を使用した介護施設の入居者の日々の記録、使用後のケア職員への個別インタビューで得られたデータを質的に分析し、BPSDのケア指針(Ver.4)、使用プロトコル、段階的に使用できる日々の記録を作成した。
一方で、「職種に関係なく理解できる身体的症状や薬物などの重要な視点の明確化」については、簡便な言葉を用いて説明を補足する必要があると考えており、現在検討を進めている。

今後の研究の推進方策

平成25年度は、早急に「職種に関係なく理解できる身体的症状や薬物などの重要な視点の明確化」についてBPSDのケア指針(Ver.4)と活用マニュアルの再検討を行い、適宜内容を追加・修正する。また、BPSDのケア指針(Ver.4)と活用マニュアルの項目やケア内容の精選と実行可能性、内容妥当性を検討するために、名古屋市立大学看護学部倫理委員会の承認を得る。
当初の計画ではBPSDのケア指針(Ver.4)と活用マニュアルの内容の精選と実行可能性を4か所の介護施設毎にフォーカスグループインタビューを実施する予定であったが、人員が少ない施設の事情を勘案すると各施設の代表者にフォーカスグループインタビューを行うなどの検討が必要と推察された。そのため、倫理委員会承認後、内諾が得られている施設とフォーカスグループインタビューの実施方法について検討する予定である。一方、BPSDのケア指針(Ver.4)と活用マニュアルの内容妥当性の検討についても順次実施していく。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度は、BPSDのケア指針(Ver.4)と活用マニュアルを用い、1)フォーカスグループインタビューによる介護施設のケア職員への内容の精選と実行可能性の検討、2)個別インタビューによる認知症ケア専門職への内容妥当性の検討を行う予定である。したがって、そのための印刷費、交通費、謝金などに使用する。また、研究過程の成果を日本老年看護学会において発表予定であり、そのための参加費、交通費に使用する。加えて、最新の情報を得るために認知症やBPSDの関連資料の収集に使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 介護施設における認知症の行動・心理症状のケア指針(Ver.3)の課題2013

    • 著者名/発表者名
      渕田英津子
    • 学会等名
      日本老年看護学会
    • 発表場所
      大阪国際会議場
    • 年月日
      20130604-20130606

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公開日: 2014-07-24  

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