本研究は、限界集落で暮らし続ける独居高齢者の強さとその意味ついて探究し、暮らしを持続する支援の方向性を検討していくことを目的とする。 限界集落の独居高齢者5名(平均年齢85歳)を対象に、半構成的インタビューを実施した。分析の結果、コミュニティと関連したプロセスの中で“生活の中で培ってきた適応力”,“自立と依存のバランス”,“生きるための健康観”,“地域でのつながり”,“支え継承したい故郷”,“最期までこの土地で暮らしたい思いと現実との葛藤”の心理的な強さを特徴付ける要因を形成していた。 心理的な強さは、限界集落での暮らしを持続可能とする力であり、生きる強みとして重要な示唆が得られた。
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