研究目的は,家族の仕事をしながら介護をする生活に対する心情を明らかにすることである.研究方法は,就労しながら要介護高齢者を介護している家族9名を対象に面接調査を行い,質的記述的に分析した. 対象者はすべて女性で,平均年齢は59歳であった.家族の要介護高齢者との生活に対する心情として【今の生活に余裕がない】【不測の事態の発生への不安】,仕事と介護に対する心情として【もっと介護が楽になって欲しい】【周りのサポートのおかげで安心】【仕事を続ける意義を感じている】など9カテゴリーが抽出された. 以上より,家族は今の生活に追われ不安を抱えながらも,仕事への満足感や周囲のサポートによる安心感を抱いていた.
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