フィリピンは、東南アジアの中でも母体死亡率の改善が緩慢である。本研究では、フィリピンの母体死亡率改善に寄与すべく、保健サービスの利用、中でも産褥期の支援に焦点をあてて調査を行った。本調査では、女性は産褥期の体調変化や疾病に関する知識が少ない可能性があること、施設分娩者に比べて自宅分娩者は産褥期の保健サービスの利用が不十分であること、BHWは褥婦を家庭訪問し、問診から健康問題を把握している活動内容を記述的に明らかにした。また、自宅出産者のはHilotによるケアだけでなく、産前産後に保健センターで予防接種を受けるなど、Hilotと保健センターを使い分けている現状があることが明らかになった。
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