本研究の目的は,認知症高齢者の自己決定を支える看護介入プロトコルの開発である。先行研究の結果に基づき作成したプロトコルは,A介護老人保健施設認知症専門棟の看護師・介護士14名によって,認知症高齢者10名に対して8週間実施された。ベースライン,介入,フォローアップからなる実験計画を立案し,介入効果は群内比較で評価した。結果として「前頭葉機能」「生活の質」は、介入前後および介入前・フォローアップ後比較ともに、有意に改善した。「精神機能」は介入前後のみ有意に改善した。「認知機能」は変化しなかった。今後は対象者数を増やし調査を継続する予定である。
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