本研究は施設高齢者を対象に、短時間仮眠が仮眠後の活動や夜間睡眠に与える影響を明らかにするとともに、短時間仮眠と仮眠区間内の居場所、体位との関連を検討することを目的とした。対象者にアクティグラフと行動観察を用い、仮眠指標、睡眠指標、居場所、体位、活動量、活動内容を測定し、これらを仮眠区間内に30分未満の仮眠を取った短時間仮眠群とそれ以上の長時間仮眠群で比較した。 短時間仮眠は夜間睡眠や活動量には影響せず活動内容に影響していた。また、短時間仮眠群は居室にいる時間が短かった。左記より、施設高齢者に短時間仮眠を促すことは日中の活動性を高めると示唆され、そのためには仮眠環境を整えるケアが必要と考えられた。
|