研究課題/領域番号 |
24792592
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
木戸 芳史 聖路加国際大学, 看護学部, 助教 (70610319)
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キーワード | アウトリーチ / ピアサポーター |
研究概要 |
本研究は、精神科アウトリーチにおいて多職種チームの一員として雇用されたピアサポーターの実践内容や主観的な体験を明らかにし、今後の精神科アウトリーチにおけるピアサポーターへの支援や、協働する他の専門職への教育に対する示唆を得ることを目的としている。本研究により、アウトリーチに携わる医師・看護師・精神保健福祉士・作業療法士等の協働する多職種とのチーム連携が向上し、サービス利用者のリカバリー促進に資するものと考えられる。 平成24年度は、研究に先立ち多職種によるアウトリーチを先駆的に実践しているチームからヒアリングを行うことで、研究デザインの洗練および詳細な検討を行った。各チームでの多職種による精神科アウトリーチの実践において、有意義であると示唆されながらも従来の診療報酬制度では実践することができなかった内容に着目し、その中でも専門職として雇用されたピアサポーターによるアウトリーチ実践と主観的体験を明らかにすることにした。 国内における学術集会での専門家からのヒアリング、実践しているチームからのヒアリングを通して、専門職として雇用されたピアサポーターによる精神科アウトリーチについては、我が国では先駆的に実践されている内容であり、未だ十分に先行研究によって明らかにされていない内容であることから、研究デザインとして質的記述的研究を中心とした研究とすることにし、調査説明書やインタビューガイドを開発し、研究倫理審査を受け承認された。また、パイロット研究を行い、研究内容の洗練および修正を行った。 平成25年度は、前年度を踏まえて、合計9名のピアサポーターにインタビューを実施し、スーパーバイズを受けながら分析を進めた。また、国際学会に参加し、国際的な研究の動向を把握するとともに、研究内容の一部を発表することで国内外の研究者からのフィードバックを得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究で計画していたインタビュー調査は計画通り修了した。分析は適宜スーパーバイズを受けながら順調に進んでいるが、理論的飽和を得るために一部追加インタビューが必要である。また英文による公表(論文投稿)を予定しており、分析が終了したのち、速やかに国際誌に投稿を行う。
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今後の研究の推進方策 |
本研究で計画していたインタビュー調査は計画通り修了した。分析は適宜スーパーバイズを受けながら順調に進んでいるが、理論的飽和を得るために一部追加インタビューが必要であり、本年度の6月に実施する予定である。 追加データを加えて再度分析を実施したのち、英文による公表(論文投稿)を予定しており、追加分析が終了したのち、速やかに国際誌に投稿を行う計画である。
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次年度の研究費の使用計画 |
本研究で計画していたインタビュー調査は計画通り修了し、分析は適宜スーパーバイズを受けながら順調に進んでいる。必要に応じて追加データを加え再度分析を実施したのち、英文による公表(論文投稿)を予定しており、追加分析が終了したのち、速やかに国際誌に投稿を行う計画であるが、投稿予定の国際誌は掲載費用(投稿料)が必要である。 本研究の成果を国際誌へ投稿後、受理された際の掲載費用(投稿料)として支出する計画である。また、スーパバイザ―及び投稿後のレビューワーからの追加修正指示によって追加インタビューが必要な場合は、旅費及び謝金として支出する計画である。
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