研究課題/領域番号 |
24792594
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
坂井 志麻 東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (40439831)
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キーワード | 退院支援 / 教育プログラム / 病棟看護師 / 研修 / 介入研究 |
研究概要 |
平成24年度の募集により研究協力承諾の得られた、介入群12病院(北海道、石川、東京、長野、山梨、大阪3、兵庫、愛媛、長崎、沖縄)、対照群9病院(北海道、石川、神奈川、新潟2、静岡、奈良、兵庫、愛媛)へ研究を実施した。介入群へは、平成24年度に作成した退院支援教育プログラム研修を1病棟1~3名の看護師を対象に2~3日間の日程で実施した。研修プログラムは、①退院支援方法論②医療社会福祉制度③意思決定支援(家族支援)④訪問診療訪問看護の実際⑤事例検討⑥地域医療福祉職との意見交換の全6コマより構成される。1コマ90分で4コマ目と5コマ目の研修開催時期は、最低でも1か月以上は空けて実施した。講師は、研究者の他、病院の退院調整看護師、MSW、訪問看護師または訪問診療医に担当を依頼した。事例検討・意見交換のファシリテーターを、日頃研究協力病院と連携している地域の介護支援専門員、訪問看護師等に病院の退院調整看護師等から依頼をお願いした。対照群には、通常の院内看護研修の実施で、介入群とともに以下の評価質問紙の記入を依頼した。 *病棟看護師の評価 退院支援教育プログラム研修参加者による病棟への波及効果をねらいとして、質問紙調査(病棟看護師の退院支援実践自己評価尺度)は、5月(研修前)と2月(研修後)の2回、全病棟看護師を対象に実施した。質問紙は看護部長あるいは退院調整担当者に郵送し、各病棟に回収箱を設置して、2週間ほどでまとめて返送を依頼した。 *病院の退院支援システム評価 平成24年4月~平成26年3月までの2年間の平均在院日数、入退院数、病床数、病床稼働率、看護必要度、退院調整部署依頼件数、退院調整依頼までの日数、地域連携に関わる加算算定数関するデータを看護部長または医事課より、月別ごとの数値データのみ自記式質問紙により収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り退院支援教育プログラム研修を介入群12病院すべてに実施したこと。 介入群12病院、対照群9病院の病棟看護師への評価質問紙調査を実施したこと。 評価指標である退院支援システムデータについても、各病院へ依頼しており、研究協力病院により、データ収集が困難な項目もあるが、概ねデータが収集できていること。 介入群12病院、対照群9病院へ研究途中経過の報告書を作成しフィードバックしたこと。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は平成25年度に実施した退院支援教育プログラム研修の効果測定分析を実施する。介入群と対照群で、病棟看護師の退院支援実践自己評価尺度得点の推移と病院の退院支援システムデータ(平均在院日数、入退院数、病床稼働率、看護必要度、退院調整部署依頼件数、退院調整依頼までの日数、地域連携に関わる加算算定数)等のデータを比較分析する。 介入群12病院、対照群9病院へ研究結果報告書を作成し、フィードバックする。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成26年度所要額を平成25年度に前倒し請求したため、余剰金が生じた。 平成26年度は分析、報告書作成にて使用する予定である。
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