研究課題/領域番号 |
24792603
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研究機関 | 福山平成大学 |
研究代表者 |
林田 馨 (篠原 馨) 福山平成大学, 看護学部, 講師 (10379688)
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キーワード | 子どもの虐待予防 / 親支援ボランティア |
研究概要 |
少子化・核家族化が進行し、子育て経験が乏しい現在の子育て世代には、子育てのスキルを具体的に学習することが必要であり、子育てのスキルを学ぶことは、子どもを養育している親の内面の変化と行動変容に加え、家庭内での育児力を高めることが期待でき、虐待を予防する手段になると考える。そこで、本年度は、親支援プログラムを実施しているファシリテータや、子ども虐待の予防に携わっている専門職等を対象に、子ども虐待のリスクを持つケースの特徴と内容、効果的であった支援内容、支援者に必要と思われる能力や資質等について半構成的面接法を用いてインタビュー調査を実施し、以下の知見を得た。 子ども虐待のリスクを持つケースの特徴として、親の要因では、精神的不安定、被虐待歴がある、育児の知識が低い、基本的生活習慣が身についていない、経済的不安定、家族関係の複雑性(離婚・再婚の繰り返し)などが見られ、子どもの要因としては、発達に偏りがあり、親が育てにくさを感じるなどがあった。子ども虐待のリスクがあると考える内容では、子どもに試し行動が見られたり、保育園の先生からの「あざをつくってきたことがある」などの情報や、周りの大人の子どもに対する言動が前向きなものではないなどがあった。効果的であった支援内容は、「グループワークによるピアサポート効果」や「親が自身のイライラの原因に気づくよう支援する」「親のしんどさを表出できる場所をつくる」「一緒に何かを行う」などがあった。 今後は、平成26年度は、既存の親支援プログラムの内容を参考に、不足する内容の追加、子育て支援の経験のある専門職等による内容の修正等を行い、質問紙調査を実施する予定である
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
インタビュー調査で、子ども虐待の予防に効果的であった支援内容や支援者に必要と思われる能力や資質についての聞き取り内容が不十分であるため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、地域で子育て支援を行っている専門職等を対象に、子ども虐待を予防するための支援内容等について質問紙調査を実施し、親支援ボランティア育成プログラムの内容を検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
予定していた面接調査の実施が延期となったため 平成26年度に引き続き面接調査を行う予定である
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