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2014 年度 実施状況報告書

要介護認定の発生リスクが高い高齢者の選出方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24792606
研究機関久留米大学

研究代表者

椛 勇三郎  久留米大学, 医学部, 講師 (30368964)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2017-03-31
キーワード公衆衛生看護学 / 介護予防 / スクリーニング
研究実績の概要

要介護認定を受けていない32,975人の高齢者を9か月間追跡した結果,新規の要介護認定発生者は1,137人(3.4%)であった.基本チェックリストのBMIの項目を除いた24項目について,「好ましい状態」の回答者に対する「好ましくない状態」および「未記入」の回答者の調整オッズ比(性,年齢,世帯構造で補正)を算出した.
その結果,「好ましい状態」に対する「好ましくない状態」のオッズ比は全項目で有意な関連が認められた(オッズ比の範囲1.52~4.09).
一方,「好ましい状態」に対する「未記入」のオッズ比については,15項目で有意な関連を認めたが,”日用品の買物をしていますか”,”預貯金の出し入れをしていますか”,”家族や友人の相談にのっていますか”,”この1年間に転んだことはありますか”,”半年前に比べて固いものが食べにくくなりましたか”,”お茶や汁物等でむせることがありますか”,”口の渇きが気になりますか”,”自分で電話番号を調べて,電話をかけることをしていますか”,”今日が何月何日かわからないことがありますか”の9項目については有意な関連は認められなかった.
新規の要介護認定発生と未記入の項目数(うつ予防・支援の5項目とBMIを除く19項目)との関連を性,年齢,世帯構造で補正して検討した結果,オッズ比は1.04(95CI:0.99-1.09)で有意な関連は認められなかった.またROC解析を行った結果AUCは0.53(95%CI:0.512-0.54)で,未記入数はスクリーニング指標としては有用でない可能性が高いことが示唆された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在,データマイニング手法を適用して,新規の要介護認定発生者のパターンや特徴の組み合わせルールを作成しているが,現実的な高齢者の現状や問題と照らし合わせて検討し,その都度解析をやり直しているため,その報告までできなかった.

今後の研究の推進方策

平成27年4-9月には新規の要介護認定発生者のパターンや特徴の組み合わせを作成する.
平成27年10-3月は,追跡終了時データ(平成24年7月~平成27年7月までの3年間)を入力し解析を進めていく予定である.

次年度使用額が生じた理由

平成26年度は新規の要介護認定発生者のパターンや特徴の組み合わせルールを完成させるつもりであったが,現実的な高齢者の現状や問題と照らし合わせながら検討する作業を丁寧(その都度データ解析をやり直していたため)に行ったため,学会での発表旅費や報告書の作成費用が不要となった.その結果,次年度使用額が生じた.

次年度使用額の使用計画

平成27年度は結果の発表旅費や報告書の作成費用およびデータの入力費用(平成27年7月までの3年間の追跡データ)に充てる予定である.

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公開日: 2016-06-01  

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