研究課題
地域をアセスメントし、地域に対して働きかけを行うことは、地域看護実践のプロセスとして重要である。本研究課題の目的は、居住地域レベルの近隣環境要因が、高齢者個人の健康指標に及ぼす影響を検討し、地域住民の健康を増進するために地域のどの部分に働きかけていくことが有効であるか、地域看護実践の方策を探ることである。平成25年度は、ベースラインデータによる論文推敲を目指すとともに、コホートデータの整備と対象者への結果の還元を行った。申請者が所属する部署では、平成22年度に埼玉県鳩山町に居住する65~84歳の地域住民から無作為に抽出した約750名を対象にコホート研究を立ち上げている。平成24年度には、そのうちの約680名に協力いただき、データ収集を行っている。調査では、主観的健康感、うつ、日常生活自立度などの他に、認知機能検査、体力機能(握力、歩行速度等)、血液データも収集している。このような詳細なデータを収集しているコホートは日本では多くは存在せず、貴重なデータとなりうる。近隣環境要因が、これらの健康指標に及ぼす影響について、次年度以降にも継続して検討していくこととする。
2: おおむね順調に進展している
平成24年度に収集したベースラインのデータの整備は完了しており、おおむね順調に進展していると考えられる。
本研究課題において重要な点は、研究期間内で行うフォローアップ調査でいかに多くの研究対象者の協力を得るかということである。平成24年度に協力いただいた研究対象者には、結果の還元(個人結果表の返却)を丁寧に行い、研究対象者からの意見や要望には、次回の調査に反映させていく必要がある。また、縦断データとして分析可能なように、収集データの整備も非常に重要である。次年度にはフォーローアップのデータ収集を行うため、より多くの対象者に協力いただけるよう、尽力していく必要がある。
成果の海外での発表にかかる費用が必要なかったため。26年度はより精力的に成果発表を行う予定である。
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すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 11件) 学会発表 (2件) 図書 (3件)
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巻: 印刷中 ページ: 印刷中
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