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2012 年度 実績報告書

マウスを用いたマラリア原虫の増殖性に関与する主要な宿主遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 24800031
研究機関名古屋大学

研究代表者

海野 明広  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50628592)

研究期間 (年度) 2012-08-31 – 2014-03-31
キーワードマウス / マラリア / 順行性遺伝学
研究概要

マラリアは年間200万人程度の人間を死に至らしめる世界的に重要な寄生虫症である。マラリアの病態には様々な因子が影響するが、重要な因子として宿主の遺伝的要因がある。我々は順行性遺伝学的手法により、マウスの9番染色体の約1.68Mbの領域(Pymr1領域)内にマラリア原虫の増殖性に極めて強力な作用を有する宿主遺伝子が存在することを見出している。24年度は、この領域に存在する遺伝子の中から、マラリアの増殖性に関連していると考えられる遺伝子の絞り込みを行った。その結果、Pymr1領域において、アミノ酸置換を伴う多型を解析したところ、2種の遺伝子に有力な変異を見出した。またリアルタイムPCRを用いた遺伝子発現解析によって、マラリア抵抗性系統および感受性系統間で共通した発現パターンを示す遺伝子を見いだした。現在、上記で見いだした遺伝子の遺伝子改変マウス作成に着手している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

申請書の計画通り、24年度内に塩基配列解析および遺伝子発現量の解析によって、マウスの9番染色体の約1.68Mbの領域(Pymr1領域)内から候補遺伝子の選抜を行えているため。

今後の研究の推進方策

24年度に、塩基配列解析および遺伝子発現量の解析によって選抜した候補遺伝子の中から、宿主遺伝子である可 能性が高いものに関して候補遺伝子のTGマウスの作製を行う。 感受性系統であるNC系統に抵抗性系統由来のBACを導入したTGマウスを作製する。候補遺伝子を含むマウスBACク ローンは理研バイオリソースセンターより入手する。必要に応じて候補遺伝子のサブクローニングを行ってから 、そのDNAをマイクロインジェクションにより導入した受精卵を仮親に移植することによってTGマウスを得る。 何らかの理由により、目的とする遺伝子を導入したTGマウスが得られない場合には、International Mouse Stra in Resourceより候補遺伝子を相同組換えによりKOしたES細胞を入手し、そのES細胞由来のKOマウスを作製する 。 作製したTGマウスの表現型解析については、8週齢の雌のTGマウスと野生型マウス(NC系統)について、ネズミ マラリア原虫に感染した赤血球を10 ツ腹腔内に投与する。感染後2日間隔で、尾端より採取した血液から作製し た薄層塗沫標本にギムザ染色を施す。この標本を顕微鏡で観察し、血虫率(感染赤血球数/全赤血球数)を測定 する。また、4週間にわたり死亡率の確認も行う。本解析において、やむを得ずKOマウスを使用することになっ た場合は、野生型マウスとしてC57BL/6N系統を使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Toxoplasma gondii tachyzoite-infected peripheral blood mononuclear cells are enriched in mouse lungs and liver.2013

    • 著者名/発表者名
      Akihiro Unno, Seira Kachi, Tatiana A. Batanova, Tamio Ohno, Nagwa Elhawary, Katsuya Kitoh, Yasuhiro Takashima
    • 雑誌名

      Experimental parasitology

      巻: 134(2) ページ: 160-164

    • DOI

      10.1016/j.exppara.2013.03.006.

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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