人間が二足で歩く時や走る時に足首を曲げ伸ばしし、最終的に地面を蹴って前へ進む。この動きにはふくらはぎにある下腿三頭筋が主として貢献する。下腿三頭筋腱はかかとに停止しており、足部の動きと連動することが予想された。また、かかとは小児期に痛みが生じやすい部位であるが、力学的な知見は極めて乏しい。そこで、小児の足部の構造、動き、下腿三頭筋腱の動きとの関係を検討し、基礎的知見を得ることを目的とした。その結果、小児のほうが成人と比べて、足部は変形しやすく、足首を曲げ伸ばしした時の下腿三頭筋腱の動きは小さいことが明らかとなった。
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