研究課題/領域番号 |
24800069
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研究機関 | 神奈川工科大学 |
研究代表者 |
丸山 充 神奈川工科大学, 情報学部, 教授 (60636489)
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研究期間 (年度) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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キーワード | ストリーミング / クラウド / 4K映像 / 仮想ネットワーク / OepnFlow |
研究概要 |
本研究では,ストリームデータという時間連続性・リアルタイム性を持ち伝送状況の影響を受けやすいデータに着目し,変動するネットワーク状況に関わらず安定的かつ即時に配信可能な環境を,ネットワーク上の様々な計算機リソースが協調し合うアーキテクチャにより実現を目指している.H24年度は,各検討項目においてモデル化を行うと共に研究室内での測定環境や実験環境の整備を進め,発表2件を行った.同時に対外連携について積極的に調整を図った結果.情報通信機構(NICT)のさっぽろ雪祭り実験に参加する機会を得た.本実験の場で将来の放送素材の4K非圧縮映像素材を使い,over 10Gbpsのリアルタイム映像伝送実験を100Gbpsベースの仮想ネットワーク上で行う事ができ,最新技術でのストリームデータ配信における知見を得ることができた.現在,本実験結果を含めた論文化を進めている.また本テーマの制御を行う上で欠かせないネットワーク測定についても新しい解析手法の提案を進め,これも前記のNICT実験の場で実際のトラヒックのデータ収集を行った他,複数の企業および情報通信機構との研究連携に発展させる事ができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
以下の検討項目において具体的な成果が出ている. (1)ネットワークと計算機のリソースの自律的な機能連携により,ストリームデータを安定的に配信する方式: ネットワークの観測に基づき動的に計算機リソースを配置する手法において,映像トランスコーダを例にして計算機リソースの動的配置のモデル化を実施した.また網状態の観測については,「高精度測定機能付きNWインタフェースボード」を購入し,NICTのJGN-Xと連係した10Gbpsの高精度ネットワーク測定環境を整備した.同時に高精度測定による多量のキャプチャデータを高速分析する手法についても検討を進め,データストリームトラッカーというポスト解析手法について新規提案した.本手法を早期に具体化するために,日本電信電話株式会社,ベンダーのエヌティティアイティ社と共同研究契約を締結した他,H25年2月にNICTが主催した札幌雪祭りイベントに参加し,イベント中に流れるストリームトラヒックをキャプチャして解析実験をおこなった. (2)ネットワークと計算機のリソースが時間軸で協調動作する事で,ストリームデータを低遅延・低レスポンスで配信する方式: シェーピング機能およびストリーミングデータの伝送パスの動的な切り替えを中心に検討しモデル化を進めた.パスの切り替えの性能評価を目的として,「10Gbps OpenFlowスイッチ」を購入して,実験環境を作成し,ハイビジョン多画面映像伝送を題材にアプリケーションと同期した伝送パスの切り替え制御を行い,基本的な性能評価に繋げた.さらに,前記のNICTのイベントの場で,ベンダーのPFU社と連係し4Kの非圧縮映像素材を用いたリアルタイム映像伝送実験を行い,over10Gbpsでの映像伝送の知見を得る事ができた.この結果を2件発表した.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,平成24年度に新規提案した事項および実験から得られた評価結果を順次,学会発表する.また上記のように,産学連携の研究フォーメーションが確立できた事から,早期に成果を具体的な形で様々なプロダクツの中への反映を目指すと共に,研究の方向性をニーズの的確な把握により方向修正を図りたい.また様々なネットワーク関係のコミュニティや新世代NWに関する様々な会合において,本研究の意義を発信する所存である.
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