研究課題
本研究では,ストリームデータという時間連続性・リアルタイム性を持ち伝送状況の影響を受けやすいデータに着目し,変動するネットワーク状況に関わらず安定的かつ即時に配信可能な環境を,ネットワーク上の様々な計算機リソースが協調し合うアーキテクチャにより実現を目指している.(1)機能連携により安定的に配信実現:情報通信研究機構(NICT)のJGN-Xテストベッドを用いて,4Kの非圧縮素材映像データ(6Gbps)を対象に伝送を使い,経路上の複数台の高精度ネットワーク測定装置を連携させた多面的なリソース監視を行い映像に与える影響を調査した.本実験を通して,広帯域映像伝送に関しては,通常の測定では分からないマイクロバースト性の測定が重要である事を明らかにし,学会発表した.(2)時間軸で協調動作し低遅延で配信実現:4Kの非圧縮映像をEnd-Endでリアルタイム伝送する実験系をOpenFlowスイッチベースで構成した上で,途中区間のトラヒック観測を行い,混雑時には動的にパスを切り替え,且つ計算リソースで,ハイビジョン品質(1.5Gbps)まで圧縮し,受信直前に伸長を行い,途切れなく行えるシステムを構築し,評価した.各部の遅延量が明確になり,この結果を学会発表した.(3)サービスプラットフォーム検討:プラットフォームの1つとして,PCクラスタを用いた大規模映像サーバの構成法をNTT未来ねっと研究所と検討し,関連の論文1件にまとめた.また本研究に関連して,連携機関と共にNICTの2014年さっぽろ雪祭り実験の中で,東阪間の100Gbpsの回線を用いて,8K非圧縮映像伝送実験に取り組んだ.既存装置を複数台連携させたマルチレーン伝送により,映像伝送・蓄積配信を成功させた他、10Gbps超のネットワーク監視手段を作成し,伝送状況の確認に寄与した.本件に関しては,関連の報道発表1件に繋げた他,研究成果として,1件の口頭発表他を予定している.
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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神奈川工科大学 ITを活用した教育シンポジウム2013 講演論文集
巻: 8 ページ: 89-92
ISSN 1881-6061
情報処理学会論文誌
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