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2013 年度 実績報告書

放射光を用いたネオジム核共鳴散乱法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24810014
研究機関京都大学

研究代表者

増田 亮  京都大学, 原子炉実験所, 研究員 (50455292)

研究期間 (年度) 2012-08-31 – 2014-03-31
キーワード放射光 / メスバウアー分光 / ネオジム / 核共鳴散乱
研究概要

本研究では期間全体を通じて、145Ndの放射光核共鳴散乱法のための強度評価用試料・基準体候補試料・基礎測定用試料を作成し、核共鳴散乱強度の評価・光学系の開発及び物性測定に利用するための核のパラメーターの決定を行うことを目的とするものである。平成24年度に従来の測定系では強度不足で観測不能と判明したため、平成25年度は光学系の改善並びにその改善された光学系での強度評価を行った。光学系の改善として、従来のX線のみを測定する光学系から、電子も測定可能な光学系の構築を行った。145Ndの第1励起状態(共鳴エネルギーEres=67keV)を用いた核共鳴散乱過程においては、ガンマ線を放出する過程に対する、電子を放出する内部転換過程の比(内部転換係数)が9.6と大きい。このため、X線のみの測定と比して大幅な強度改善が見込まれる。この強度増大を評価する為、同じ希土類であり、共鳴エネルギー、内部転換電子共に近い174Ybの第1励起状態(Eres=76keV、内部転換係数=9.4)による核共鳴散乱を行った。その結果、電子測定可能な測定系はX線のみの測定系と比べて5倍の核共鳴散乱を検出できることが分かった。従って、145Ndでも5倍程度の強度増大が期待される。また、本測定系では測定試料の他にエネルギー基準試料を用いるが、この174Ybの測定によってエネルギー基準試料にはあまり混合物をしない方が良いことも分かった。すなわち、これまでは試料取り扱いを容易にするために窒化ホウ素等を混合したうえで錠剤化していたが、この混合物に依り散乱電子が阻害されるためと考えられる。このため、Nd-145については、焼結ないしは少量のポリエチレンで結着したエネルギー基準試料を用意した。本基準試料を用いた145Nd放射光核共鳴散乱には平成25年度中に至らなかったが、平成26年度に遂行する予定である。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Synchrotron radiation-based Mossbauer spectra of 174Yb measured with internal conversion electrons2014

    • 著者名/発表者名
      R. Masuda, Y. Kobayashi, S. Kitao, M. Kurokuzu, M. Saito, Y. Yoda, T. Mitsui, F. Iga, and M. Seto
    • 雑誌名

      Applied Physics Letters

      巻: 104 ページ: 082411-1~5

    • DOI

      10.1063/1.4866280

    • 査読あり
  • [学会発表] 174Yb放射光メスバウアー分光法の開発2014

    • 著者名/発表者名
      増田亮、小林康浩、北尾真司、黒葛真行、依田芳卓、三井隆也、齋藤真器名、伊賀文俊、瀬戸誠
    • 学会等名
      日本物理学会第69回年次大会
    • 発表場所
      神奈川県平塚市、東海大学湘南キャンパス
    • 年月日
      20140327-20140330
  • [学会発表] 内部転換電子用検出器を用いた放射光メスバウアー測定法の計数改善2014

    • 著者名/発表者名
      増田亮
    • 学会等名
      SPRUC拡大研究会
    • 発表場所
      兵庫県佐用郡佐用町、SPring-8
    • 年月日
      20140201-20140202
  • [学会発表] Synchrotron radiation based Mossbauer spectroscopy by 174Yb2013

    • 著者名/発表者名
      R. Masuda, Y. Kobayashi, S. Kitao, M. Kurokuzu, Y. Yoda, T. Mitsui, M. Saito, F. Iga, and M. Seto
    • 学会等名
      International Conference on the Applications of the Mössbauer effect 2013
    • 発表場所
      クロアチア共和国オパティア市
    • 年月日
      20130901-20130906

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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